ヒンディー・ミディアムのレビュー・感想・評価
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インド映画に良作が多いのか、日本にまでくるインド映画だから良作なのか
結構批判的な方が多いことにはびっくりしました。映画に求めるのはリアリティでないといけないのか。心に響けばそれがいい映画ではないのか。
まぁ感性は人それぞれですからね。
程よく飽きさせないように作られた素敵な映画だと思います。つくづくインド映画は長いけれど構成力がすごいなと感動させられます。性善説よりであることが素敵だなと思います。
いい人に影響されることは素敵なことで、全ては結果論じゃない。心温まる素敵な映画でした。
ごめんなさい
身分も貧富も学歴もってか
金持ちは何でも奪う
コメディー映画だと思っていたが、それは販促のための仮面であって、実は硬派な社会派映画だったので、びっくりした。
本作は、直接的には教育の不平等だが、教育に限らず「金持ちは、貧乏人から何でも奪う」ことを告発している。
正直なところ、「インターミッション」という表示が出る直前あたりまでは、“お受験モノ”に退屈して、熟睡していた。
ところが、後半に入って、低所得者になりすましたあたりから、がぜん映画が生き生きして面白くなった。
隣人シャームが笑わせてくれるし、泣かせてもくれて、主役の2人すら食ってしまっている。
いろんな階級、文化、宗教を内包したインド社会だからこそ、生まれた題材であることは間違いない。
真っ直ぐに心温まるストーリーを追い求めることは、必ずしも観客に媚びるためではなく、斜に構えることを許さない厳しいインドの現実があるためだろう。
結末は、「そこまでやるか」という感じだが、そこまで突き詰め、攻めていくところに、エナジー溢れるインド映画らしさを感じた。
インド版お受験映画
インドも韓国も、勿論日本も。格差問題は、今世界的に深刻なんだなぁと。
深刻な社会問題を、笑いや音楽を交えて、大衆に受け入れ易く描くのが上手いのが、インド映画の良い所。社会への映画の影響力が強いんだろう。インド映画には、映画を使って諦めず訴えるぞ!という気概が感じられる。
今作は、今まで見たインド映画の中では、若干カタルシスに欠ける印象。
セレブ層の見栄とか体裁とか傲慢さとか、私の極めて苦手な空気に辟易してしまったのと、終盤まで嘘を突き通そうとする為、いたたまれなさを長く引きずってしまった。
一つの学校の現状から変えていくのも大切だし、お受験に必死な親達に説教するのも必要なんだけど、結局貧困や格差の根本的解決はなされず終わるので、何かやり方がずれてる気がする…と、どこかモヤモヤ感が残ったまま。
富裕地域、貧困地域、結局どっちに於いても余所者のままで、地に足が着いてないんだよな。中層だからこそ見える両方の問題点を描きたかったのかもだけど、どちらに向けてのメッセージも、余所者の言葉として上滑りしているだけ。
まあ、何事も意識変革と身近な行動から。彼らも我らも、今後頑張って変えていこうね、という事か。
また、親達に焦点が絞られ過ぎていて、子供達同士の出来事や感情が殆ど見えない。
彼らにとっての幸せとは何なのか。もう少し突っ込んで表現して欲しがった。
批判精神を笑いに込めて
実際に「父親が学位しか持っていなくて、英語が使えないため娘の入学を拒否された」という出来事を基にしているので、笑いに変えているけど、笑えないという。
今では有名大学を出ても最低賃金の非正規枠しかないどっかの国と違い、経済発展している国は、自国の問題提起・批判にも金をかけた素晴らしい映画を作るんだなぁ、と感心してしまいました。
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