「ロックミュージカルとしては最高峰だったが…」犬王 osmtさんの映画レビュー(感想・評価)
ロックミュージカルとしては最高峰だったが…
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う〜ん。ロックなシーンは本当に出色だったけど…
なんともストーリーがイマイチ。
物語のキーアイテムにしか見えなかった呪術的な宝剣が途中で放ったらかし…
勝手に想像しろってヤツ?
それじゃ物足りんわ。
義満にも気に入られ、世阿弥もリスペクトしていた犬王の作品が、何故?後世に残らなかったのか?
その謎に仮説を立てなかったのが、最も残念なところ。
クライマックスの皆既日食も最高のアイデアだったのに、なんで定番のダイヤモンドリング派手にやんないかねえ…
定番すぎて恥ずかしかった?
せっかく曲それ自体は、ピンク・フロイド『Eclipse』のオマージュのようにも聴こえて、かなり盛り上がったのに。
声優陣もイマイチだったなあ。
義満の素人臭さはワザと?
松重豊も”らしさ”が出てなかったなあ。
せっかくアヴちゃん使うなら、ロックしまくる友魚の方が良かったんじゃない?
己の才能を開花させていく各フェーズ毎、異形から徐々に人間の体に変容していく犬王の心理面の変遷を全く描写しなかったのもワザと?
全くもったいない。
比叡座の座長が犬王の父と言うのも分かりづらかったし。
その父が固執していた能面も、 代々の能楽師の念がこもっている設定ゆえ、本物の能楽師4人の声を重ねたらしいが、聴き取りづらく最後の台詞以外は何を言ってるのか分からなかった。アイデアは良かったが、1人の声を多重録音した方が聴き易かったはず。
今回は歌詞の字幕付きヴァージョンで観たが、音楽以外の聴き取りづらい台詞にも全部字幕を入れて欲しかった。
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