モンスターズ 悪魔の復讐のレビュー・感想・評価
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女優2人のヌードを堪能する作品
実際に起こった未解決事件を扱った作品で、真犯人は誰だ?というプロットで進む物語。死を予告するかのような脅迫文も頻繁に届き、リジーは友達も少なく、一人でオペラ鑑賞に出かけるものの発作により倒れたりするので疎外感を味わわされていた。
どうしてもメイドのブリジット(クリスチャン・スチュワート)の目線で観てしまいがちで、主人のアンドリューからは性的暴行を加えられても何も言えない状況。この家で解雇されても行くあてもないのだ。末娘のリジー(クロエ・セビニー)だけは自分の心をわかってくれると感じ、やがてレズビアンの関係にもなる。
病的ではあるが、ちょっとわがまま娘。さすがに鳩を殺されたのは許せないことだけど、宝石等を盗んで質屋に入れるとか、大人なんだからやめましょうよ。これが、父親が買い取った農場の人たちから陳情書が届くとかの事実があれば納得できるのに。ただ頭が良くて計算高いだけだと魅力もない・・・
ボーデン家の呪縛からは逃れたものの、今度はリジーから逃れられなくなるブリジット。彼女の切実なる訴えだけは心に響いた。それにしても、邦題のモンスターズと複数形になってることには違和感あり。搾取される側のブリジットはいい子だと思うよ・・・
邦題を付けた人に理由を聞いてみたい。
19世紀初頭。父親に抑圧される次女と、父親に性的暴行を受けるメイドの復讐譚。
事実を基にした作品です。一言で言えば面白くありませんでした。
人間ドラマとしては中々魅せてくれていたと思います。抑圧される次女は、病的な部分も含めて良く描かれているように思います。同じ弱い立場で支え合うメイドとの関係にも説得力を感じます。
ただ、ほんの一部の時間を除いて、余りにも静かな、余りにも平板な描き方には、集中力を奪われ眠気を誘われました。
それにしても、この映画も「事実を基にしている」と謳っていますが、このラスト内容を描いて良かったのでしょうか?
LIZZIEとLILY
1892年にマサチューセッツで実際に起きたリジー・ボーデン事件を基にしたフィクション。
当然?こんな事件のことはこれっぽっちも知らずに鑑賞。鑑賞後にwikiで調べたけど。
1982年8月4日午前11時頃自宅で惨殺されている主のアンドリュー・ボーデンと妻アビーが発見され、そこから6ヵ月前に話をさかのぼり、メイド名マギー本名ブリジットが屋敷にやって来るところから
そこに至るまでを、マギーとリジーの視点でみせていく。
人には言えない実はドロドロな家族のボーデン家。特に親父と叔父の胸くそ悪さはなかなかのもので、追い詰め追い込まれて主従関係を超え始めていくのも理解できる。出来ないところもあるけれど。
結局は相容れないところまでいってしまったが、哀しさの残る良いサスペンスで、もう一歩パンチがあったらねとい感じ。
ただでさえ重い話なのに、画面に頭が入りきらない程のアップだったり、フォーカスを移動させたりという映し方が多く、不穏感や閉塞感を演出したいのはわかるけれど、観難いし疲れた。
それにしてもジャケットとタイトルはミスリードにも程がある。
"Skipping-rope rhyme" ナンジャコリャ ???
この作品は、今から128年前に起こったとされる未解決事件であり、実際に起こったことは、両親の死体写真が現在でも公開されているのでその事がわかる。
この映画のカギを握る主演のリジーとブリジットの2人の関係は、お互いが思いやる心から始まり、性的な垣根を越えて恋愛感情があるように描いているが、その話は、個人的な意見として、有名な小説家の書いた彼女に関する本から引用したのかもしれないが、その取材元もいい加減な売名行為だったかもしれないと思っている。
両親に対する憎悪、愛する人に対する性的暴行に対して、その人を守りたいと思う心、その入り混じった心の葛藤を描いていているが、その一方では、利益を生まなければならない映画産業のためか、両親の死体現場などにギミックを使ったゴアな表現も入れている。その何とも言えない、遅いシナリオの進行具合に、見ているものを退屈させないために、各々の場面にイベントを挟んでいて、飽きさせない工夫がされている。この事件は、元々、資産家の娘が起こした" axe murders "と呼ばれるゴシップ的な要素があるもので、その当時の新聞のいい加減なことがわかるし、新聞の記事を書くためには、人の名誉なんて存在しない。
このリジーの話は、多くの小説や映画で過去から現在に至ってもとりあげられていて、今でも関連したものが製作されている。例えば、amazon.comでは、以前に映画「Lizzie Borden Took An Axe(2014)」でリジー役をしていたクリスティーナ・リッチが、今、テレビシリーズ「The Lizzie Borden Chronicles(2015)」に再登場していて、前出のamazon.comでは有料配信されている。それとこのテレビシリーズは、どちらかというとホラー色が強く、また次に紹介しているテレビ映画は、ドラマ性のあるものとなっている。
1975年に公開(日本未公開)されたテレビ映画「リジー・ボーデン 奥様は殺人鬼」なんてリジーが未婚なのにこんな変な題名を付けたのがわかるのが、レジーを演じたのが、アメリカを代表する、一時代を築いたシットコム「奥さまは魔女(1964)」で主演をしていたエリザベス・モンゴメリーさんだったからである。
強権的父親がリジーに言った言葉が.........! トドメを自分にさしているのを気が付かない父親。
"You're an abomination, Lizzie."
世界最古の日刊紙、Times (UK)の記事の一部「セビニーは人を感動させる演技をしているが、ステュワートはそれほどでもない。その上、少しテレビ的なので驚くようなことはほとんどないところが、賢明とは言えないものになっている。」イギリスの新聞紙、Guardianの一説、「恐怖の要素は、できるだけ冷たい現実の中で、その想像上の要素を消滅させるかのように、慎重に、ほとんど冷静に扱っていることだ。」カナダ、トロントの全国紙、Globe and Mailのレビューによると「彼女の置かれている恐怖をすべて表すために斧を振り下ろす重要な動機が必要となる。リジーは、劇的に与えてくれている。」
"Skipping-rope rhyme"子供たちがスキップをするときに口ずさむ韻のことで、この映画の主人公のリジーが、子供の遊び言葉にも出てくるほどある意味有名な話で、アメリカ人で英語を話せる人なら誰もが時代を超えて知っている物語という事がわかるものとなっている。
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