「にんげんだもの」アイ・アム・マザー aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
にんげんだもの
人類が絶滅した荒廃した世界。残ったシェルターの中で、アンドロイドが動き出す。冷凍された受精卵から、赤ん坊を生まれさせるところから物語は始まる。
機械に育てられても人は人として成長するのだろうか?
この映画では、試験管ベビーからアンドロイドの母親に人として育てられるわけだが、無事に良心を持つ人として育つ。
それは、善き人として育てられたからで、もし違う文化のもと育てられたらどうなるのだろう。事前に定義された人間に育つよう、機械が人間を育てたら、機械にプログラムされるわけだが、それはホントに人間となるのだろうか。将来DNAの操作が可能になったとして、知性を備えた機械(無機物)が有機体を育て、それを自らの意向に沿って教育したら、それの存在は機械というべきものではなかろうか。それでも、人間らしさは維持できるのだろうか。そもそも人間らしいとはなんだろう。
SFのジャンルとして確立しているかに思うこの設定だが、この映画でこのような新しい気付きがあり、楽しめた。映画としても、限られた場所ながらセットも良くできていて、綺麗な画面づくりで、好感が持てた。ネットフリックスでなければ見たかどうか微妙だったが、観て正解でした。
コメントする