「満えん」Winny Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
満えん
著作権法違反幇助の容疑で2004年に逮捕されたファイル共有ソフト「Winny」の開発者金子勇氏と、彼の弁護団の話。
違法コピーした容疑者が逮捕され、金子勇も家宅捜索~事情聴取されとはじまって半年後、誓約書として書かされた申述書が切っ掛けで逮捕され、弁護士と会ったと思ったら、あれ?もう一審始まってるの?
自分達の世代だと裁判の結果は判っているし、あくまでも金子勇氏側の視点でつくられているという部分はあるけれど、自分ではアップロード出来ないダウンロード専用のSPver.を使っていた程の頭の良い人があまりにも世間知らずで誓約書を書き写したり供述調書に署名したりと氏の姿勢や弁護団の裁判に臨むやり取りがなかなか見応えがあって面白い。
そして絡んでくる愛媛の件…まあ、判るけれど、そこに尺を使い過ぎのような気もするし、それでいて結局二審は字幕処理って。
法廷ものの作品というよりも金子勇氏への哀悼的作品という感じ何でしょうかね…。
再度失礼します
自分的な評価ポイントの割に、結果的に食いつき度が徐々に上がってしまった作品になってしまいました(苦笑
なので、追加で自分のレビューにアップすればいいのに、こちらに記載すること、お許し下さい(寂しいものでw)
主人公の"天然"さを天才という演出に見立てている部分は上手だと思いました 得てして"紙一重"は誰でも共通するプロトコルですしね
そして、何となく今作を通じて感じたことは、絶対貫けない"盾"を市井には持たせないという公権力の凄まじい意志が滲み出た事件だったのだと・・・
Winーmxでは、比較的易しく秘匿性を破ることが出来たので著作権侵害の検挙を行えました 但し、ウィニーに於いてはその強度な秘匿性故、違反者の爆発的な増加に恐れ戦いたのだと容易に推察されます だからこそナイフを発明した人物そのものを検挙することで、世間に公権力への隠し立ては一切まかり通らんというメッセージを流布したかったのだと・・・
これがアメリカ辺りだと、CIA?が、公権力側へ懐柔、取り込み工作に暗躍するのでしょうが、この部分が日本に無いのは興味深いと感じました もしかしたら、アメリカ側から引き抜きがあってもおかしくないと思うのですが、どうだったのでしょうか? そこまでの発明技術じゃなかったのならば、ほんとに子供じみた公権力の横暴だったのだろうかと訝しがります 裏金作りの幼稚さ(その違法性は置いておいて)も相俟って、巨悪の根源は単なる幼稚なエゴがエンジンになっているのだと情けなくなった次第です
失礼します
又被ってしまいました(汗
あの滑稽さを、主人公のエロゲー趣味(それも検察の意図的証拠)に対する意趣返しとして綺麗にスマッシュヒットした攻撃でしたね(^_^;)