「チャーミングで真摯で情熱的で闘う人のいま昔」アニエスによるヴァルダ kさんの映画レビュー(感想・評価)
チャーミングで真摯で情熱的で闘う人のいま昔
新文芸坐はアニエス・ヴァルダ特集へ。
「ラ・ポワント・クールト」「アニエスによるヴァルダ」という、氏の最初と最後の作品を同時に。
こんなにチャーミングで真摯で情熱的で闘う人がもういないのかと思って、色んな思いで胸を熱くしながら鑑賞。
きちんと視点を定めて撮るから一見不思議に見えても芯が通って感じられるんだなと思った。そのための彼女なりの手法がきちんと確立されている。
そして、これは残しておかなければ、という熱意。根気強さ。
何度も過去と今を循環しながら広がっていく作品たち。
どうしてあんなに、市井の人々の生き生きして、それでいてそのままの表情をフィルムに納めることができるんだろう。
氏の豊かな内面を、撮影した人々からも伺い知れる。よく鏡が出てきたけど、氏と映画はそんな風に表裏一体なんだろうなあ。
まだ観ていない作品があるのが幸せと思おう。
コメントする