「考え及ばずの連鎖」出国 造られた工作員 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
考え及ばずの連鎖
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1986年西ドイツで拘束~二重スパイの疑いが残り泳がされながらも釈放された主人公が長女と共に、離れ離れになった嫁と次女を取り戻すべく、北朝鮮工作員グループに迫って行くストーリー。
作品は西ドイツへ入国する際に自らスパイであることを明かして逮捕され家族が離散するところからさかのぼっていくが、あらすじを読んでいなかったらちょっと難しい…。
物語の始まりまでのあらすじを書き直すと…
1970年代に西ドイツに留学~結婚、第四共和国時代の韓国政府に対する反対運動をした為に韓国には帰れず、西ドイツに亡命したが、経済学者として評価されていない実情に不満を抱いていた主人公。
そんな折に北朝鮮で大学教授として働かないかと声をかけられて、誘いにのって北朝鮮へ行ったら工作員にされてしまい、1986年スパイとして家族と共に西ドイツに向かった。
という感じだと思う…。
一応本編の前半部分のシーンやセリフでここまでの説明があるけれど、時系列を弄っているし、近代韓国史に詳しい訳ではないしで組立てるのが面倒くさかった。
まあ、あくまでも物語の背景だけど。
かつての知人や自分の勧誘に関わった人物をたどりながら東ドイツに入り工作員グループに迫って行くストーリーで、工作員グループを相手にしながら色々と詰めが甘く、惑わされたり欺かれたりする様や、CIAや安企部まで入り込んできて面白いけど、所謂スパイものの様な派手さやスリリングさはなくいまいちノリ切れず。
主人公が特に魅力的な訳でもないしね。というか、時代背景もあるし騙されたとはいえ自業自得感すらあるし。
ラストはなかなか映画として美しかった、
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