劇場公開日 2020年3月6日

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「パーツは面白い映画ですが、ストーリーが・・・」星屑の町 スキピオさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5パーツは面白い映画ですが、ストーリーが・・・

2020年3月9日
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売れないムード歌謡コーラスグループ「山田修とハローナイツ」。地方巡業でリーダーの故郷の東北(たぶん南三陸)で歌手に憧れるのん(以下、能年玲奈)が演じる女の子「愛」に出会う、というストーリー。

「ムード歌謡」「コント」「能年玲奈」のうち、単品で2つ以上お好きな方には楽しめます。「コント」は元ネタを知っていると、面白い。春風亭昇太がちょっと出るシーンとか、太平サブローの「おこるで、しかし」(横山やすしのモノマネ)。小宮孝泰、ラサール石井のコント赤信号ネタもあったかなぁー?

「ムード歌謡」も、往年の名曲ばかりだし、オリジナル曲もすごく良かったです。太平サブローはちょっと声が出てなかったが、まあ、それも味。能年玲奈はさすがに、こういう懐メロは上手い、と言うか合ってる。全然違う!と言われそうだが「うる星やつらのOP曲」とか歌わせたら、これだー!、ってなりそうな声質。

「能年玲奈」もやっぱ良い。この子が出るだけで画面が明るくなる。昭和なメイクも似合うし、まだあどけない表情も出来る。せっかく女優として旬な時期に映画に出ないのはもったい無い。こういうシネマ系の映画でもいいから、色んな役を観たいです。

って、個別の要素はベタ褒めなのに点数が低いのはねぇ〜、、、致命的に「ストーリー」になっていない、ってこと。厳しく言えば「これ、映画になってる?」というレベル。原作舞台が25年間、7作に亘って続いたシリーズもの、だから「ぶつ切れ」っぽくなる、という言い訳を割引いても、1時間半の映画にするなら、もーちっと成らなかったかなぁー。

いっそのこと「愛、東京編」「ハローナイツ、大阪編」「愛の母、ススキの編」「南三陸編」「愛&ハローナイツ編」「完結編」と20分ぐらいの小編を束ねて作れば良かったのかな〜。尺が足りない編は、それこそムード歌謡曲の歌詞にして、バックの映像で顛末を観せる、とか。

映画としては1.5点だが、能年+0.5点、往年のコントと曲で+0.5点で、あまちゃんな2.5点。

おでん