「【ラストシーンの後のワンテロップの言葉に落涙する】」パリに見出されたピアニスト NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ラストシーンの後のワンテロップの言葉に落涙する】
観終わった後の余韻の残り方でその映画の良し悪しを図るとすれば、この作品は可成り残った。
・貧しい家庭に育ちながらも幼少期からピアノに親しんでいた(ある人物から習っていた)マチュー(ジュール・ベンシュトリ)
・マチューが「駅ピアノ」を弾く姿と音色に聞き入る男ピエール(ランベール・ウイルソン)
・マチューを厳しく指導する”女伯爵”エリザベス(クリスティン・スコット・トーマス、役にピッタリ)
の3人が織りなす物語の面白さ。
又、
・マチューの悪友達が最後の最後でマチューを助けようとする姿
・ピエールと妻との哀しき関係性
・エリザベスが技術指導を厳しくする姿と徐々にマチューのピアニストとしての天性の素質に気付き、自らの苦い過去を語り、重要なアドバイスをマチューにする場面
・マチューのガールフレンドの境遇とマチューの境遇との対比
等々、心に響く場面が随所に散りばめれられ、観ている側はどんどん物語に引き込まれ、涙が溢れてくる。
<もっと、クラシックをしっかりと聞いていれば各シーンでの曲の意味合いなども分かるのになあ、と思った作品でもある>
邦題も良いが原題も良い、感涙作。
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