「消えゆくものへの郷愁」初恋 yoshuggahさんの映画レビュー(感想・評価)
消えゆくものへの郷愁
早い話、和製トゥルーロマンスって感じの作品。
親の顔も知らない主人公が何となくボクシングをしていて、倒れたのをきっかけに脳腫瘍だと知る。
心が死んでいた人間が死を受け入れてヤケクソになる事で何でも出来る様になる。生への執着の裏の行動。
中盤ある事を知り、また別の執着が芽生え進んでいく。
孔子を引用するようなマフィアがいたり、昔気質の武闘派ヤクザ、私利私欲の輩たち、それぞれが自分達の目的の為に動き交差する。
どこの世界でも馬鹿は馬鹿、良い奴は良い奴、
格差社会なんかがそうである様に情報に追いついて行けない連中は蹴り落として自分さえ良きゃいいみたいな世界で古き良きものはあったんだ!とのメッセージを受け取って郷愁に駆られた。映画愛だと東映やショウブラとかね。
また片腕のワンてジミーさん?とか、
タンロンてリーさん?とかカンフー映画好きはニヤリとしてしまう。
染谷くんのキャラクターは大杉漣さんがご存命であれば、やっていた様な役でした。
ベッキーは深作映画での荻野目慶子みたいな感じ。
確かにVシネ時代を彷彿させる作品でしたが、他人の評価を観て期待値を上過ぎたのかソフトに感じました。
ちょっと後半あの場所で乱闘になるのはスケールダウンした様な感じはしたし、暗すぎて良くわからないとも思いました。
エンディングはセンチメンタルで良い感じしました。
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