「教養として観る映画」名もなき生涯 Karoさんの映画レビュー(感想・評価)
教養として観る映画
試写会にて鑑賞。
第二次世界大戦中のオーストリアを舞台に、ヒトラーに忠誠することを拒み、反逆罪で刑務所に入れられても、その信念を貫いた1人の農夫とその家族の実話に基づく話。
約3時間に及ぶ作品で、終始重く、途中で観るのが辛くなってしまったけど、これが人類が歩んだ歴史の一部って思うと、目を背けてはいけないとおもった。
教養として観るべき作品。
しかし、なんて残酷なんだろうか。。
ナチスとか戦争が、教科書や本に文字で書かれると、1つの歴史の出来事にしか過ぎない重みのない言葉になってしまうし、私たちが知ってるとしたら、そこで活躍した偉人の名前と主な出来事。
それが映画になったり本になったりするが、この戦争が続いた6年間という期間の中で、その他にもその時代を生きて耐えた無数の人たちがいて、そこには壮絶な人生があって、でも語られることなく、知られることなく、死んでいった人たちや、生き抜いた人たちがいたことを考えるとどうしようもなく胸が痛んだ。
この映画はタイトルの通り、この暗黒時代に名もなき人生を生きた人たちにスポットライトを当てている。
あと、主人公の農夫の信念を貫く意志と、それを信じる妻。私なら、絶対にできないと思う。嘘の誓いを立てて、命を選ぶだろうし、私の夫だったら、死ぬ気で止めようとするだろうなぁ。私の想像に及ばないわ。
この夫婦愛が素晴らしかったな。
撮影場所の山の風景もとても美しくて、映像がとにかく美しかった!
正直、3時間近く重い感じが続くのと淡々と続いていく比較的セリフも少ないので、好き嫌いは別れると思います!
でも私は観て本当によかったと思う。
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