「クスッとは笑えるけど…」デッド・ドント・ダイ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
クスッとは笑えるけど…
『ゴースト・バスターズ』のビル・マレーと『スター・ウォーズ』のアダム・ドライバーが主演の、ゾンビ・ムービー。この2人が出演しているのだからに、外れはないとは思っていたのに、内容的には、正直言って、残念❣
ホラー・コメディーというサブタイトルがあったので、『ゾンビランド』の様な作品を期待していたのだが、ホラーもコメディーも両方とも中途半端。クスッと笑えるシーンも、確かに盛り込まれてたが、玄人受けするような笑いで、今ひとつ入り込めなかった。そして肝心のゾンビが、何年も墓に埋葬されて、蘇ったはずなのに、肌艶良く、『ウォーキング・デッド』のようなリアルなゾンビには、程遠かった。
舞台は、大きな犯罪や事件とは無縁のアメリカの田舎街。しかし、ある夜、ダイナーで働く従業員が体や内臓を喰い散らかされた無残な死体で発見された。この事件を機に、墓からゾンビ達が次から次へと蘇り、街の人々を襲い始める。それに立ち向かうのがこの町の保安官のビルが演じるクリフとアダム演じるロニー。ゾンビに襲われたパトカーの中での、2人の会話は確かにシュールで、作品の一番の見所だったかもしれない(笑)
また、ゾンビに立ち向かう日本刀を操り、武道を嗜む女・ゼルダをティルダ・スウィントンが演じていたが、不可思議な行動で、謎めいた容姿という役どころは、彼女には適役だったように思う。しかし、本作の中での彼女の位置づけや、登場させる意味がよく分からなく、最後もよく分からないまま去っていった(笑)
怖さも、笑いも中途半端で、監督が、監督自身で楽しむ為だけに製作した作品のように思えた。