「火葬の日本には馴染めない。それがゾンビ映画。」デッド・ドント・ダイ にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)
火葬の日本には馴染めない。それがゾンビ映画。
「死者は死なない」
誰が死者で、誰が死なないんでしょう。
それを深読みする。自分なりに深読みする。
そんな映画です。
学生のころ、ジムジャームッシュと言えばオシャレ映画の
カリスマでしたよ。どのようにオシャレかというと、
映画が面白いか、内容を理解できるか、世界観を共有できるか。
そんなことは関係ない!
大事なのは”ジムジャームッシュを見たか、見ていないかだ”
というようなオシャレです。
つまり、この映画は
ゾンビ映画として面白いか、
ジムジャームッシュ映画としてどうなのか、
これまでのジム作品をどれくら観たのか、
ストーリーはどうか、演技はどうか、俳優はどうか、
そんなことは関係ない!
のだ。
この世の中(リアル)で
誰が「死者」で、誰が「死ぬ」のか。
物質の消費と快楽に溺れる大衆が「死者」で、
自己を追求した自分が「死ぬ」のか。
形のない仮想現実を彷徨う群衆が「死者」で、
地に足を付けた自分が「死ぬ」のか。
権力に支配された愚民が「死者」で、
真実を探求する自分が「死ぬ」のか。
それとも、無意味な価値観に迎合した自分が「死者」で
自己の感情に正直な自分が「生きのこる」のか。
UFO(メタ世界)にムーンショットされるティルダスウィントンガ「生きのこり」、
ゾンビと戦い(リアル世界)抗おうとするビルとアダムは「死ぬ」しかないのか。
そんな映画でした。
あ、ゾンビ映画としての評価?
★0.5点でした。
コメントする