「ジャームッシュ好きのツボを押しまくる佳作」デッド・ドント・ダイ エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャームッシュ好きのツボを押しまくる佳作
公開延期になっていたジム・ジャームッシュの新作をようやく観ることができた。
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ゆる〜いゾンビコメディと思いきや、観終わった後の感触は少し違い、ライトヘビーな佳作であった。
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舞台はアイオアの田舎町センターヴィル。町の巡査や住民たちの他愛のない日常をユーモラスに切りとった序盤の描写が絶妙。ジャームッシュの世界に浸る。
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地球の自転軸のズレから次々起こる異常現象。墓地から死体が這い出し住民たちを襲う。なす術がない世紀末が表出した。クールな無常感があった。
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町の巡査役のビル・マーレイとアダム・ドライバーのやりとりが最高に面白い。そして、ティルダ・スウィントンが演じた日本刀の達人のキル・ビル感、セレーナ・ゴメスの実にまともな清涼感、イギー・ポップのパンクなコーヒーゾンビ、すべてを目撃する世捨人を演じたトム・ウェイツなど見所満載だった。
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