劇場公開日 2020年6月5日

  • 予告編を見る

「ジャームッシュ好きのツボを押しまくる佳作」デッド・ドント・ダイ エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ジャームッシュ好きのツボを押しまくる佳作

2020年6月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

公開延期になっていたジム・ジャームッシュの新作をようやく観ることができた。
.
ゆる〜いゾンビコメディと思いきや、観終わった後の感触は少し違い、ライトヘビーな佳作であった。
.
舞台はアイオアの田舎町センターヴィル。町の巡査や住民たちの他愛のない日常をユーモラスに切りとった序盤の描写が絶妙。ジャームッシュの世界に浸る。
.
地球の自転軸のズレから次々起こる異常現象。墓地から死体が這い出し住民たちを襲う。なす術がない世紀末が表出した。クールな無常感があった。
.
町の巡査役のビル・マーレイとアダム・ドライバーのやりとりが最高に面白い。そして、ティルダ・スウィントンが演じた日本刀の達人のキル・ビル感、セレーナ・ゴメスの実にまともな清涼感、イギー・ポップのパンクなコーヒーゾンビ、すべてを目撃する世捨人を演じたトム・ウェイツなど見所満載だった。

エロくそチキン