劇場公開日 2021年4月23日

  • 予告編を見る

「実写映画として完成している」るろうに剣心 最終章 The Final keytonさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0実写映画として完成している

2021年5月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 実写るろうに剣心10周年ということでIMAXでE列の真ん中で観賞しました。視野の端から端まで映像が流れ込んでくるので見終わったときちょっと疲れました。しかし疲れを上回る演技とアクションに圧倒されてとても有意義な時間でした。
私自身『るろうに剣心』はTVアニメしか見ておらず雪代縁の回はWikiペディアで知ったくらいで、縁の強さや敵の勢力がどのような規模なのか詳しく知りませんでした。
 冒頭での蒸気機関車が出てきた時、「ついに来たか」と思いました。機関車は日本の近代化を象徴する乗り物なのでいつ出るのかと思っていましたが、最初に現れたのはびっくりしました。
その列車の中で、雪代縁の戦闘があり、彼の実力を見せつけられた印象でした。狭い列車の中、警察隊を蹴散らしながら最後に不敵な笑みは鳥肌が立ちました。この時点で警察じゃ歯が立たないと思わせる場面でした。
そして、剣心一行が縁率いる上海マフィアと対決する、といった展開なんですが、少しじれったい部分があり、何度も剣心と雪代巴の回想シーンが出てきて正直諄いと思いました。また、縁の少年時代を演じた俳優がひどかった。台詞が棒読みで雰囲気が台無しだった。
 しかし、この映画のすごいところはなんといっても、新田真剣祐さんの役作りやアクション・演技が圧倒的でした。個人的に縁が刑務所で、亡くなった巴が書いた日記を手にしたときの演技は感情移入してしまい、私も泣いてしまいました。
 実写るろ剣は最初はコスプレ感が強い映画でしたが、今作は時代劇の雰囲気を存分に味わえる良い映画でした。

keyton