劇場公開日 2021年4月23日

  • 予告編を見る

「殺陣のアクション映画の限界に挑戦し続けた集大成的な作品。単体でも楽しめると同時に最後に見ると、さらに楽しめる多層的な作品!」るろうに剣心 最終章 The Final 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0殺陣のアクション映画の限界に挑戦し続けた集大成的な作品。単体でも楽しめると同時に最後に見ると、さらに楽しめる多層的な作品!

2021年4月23日
PCから投稿

本作は「ファイナル」を描いているため、これまでの3作品のキャラクターが登場しラストを盛り上げます。これは「るろうに剣心」という作品が「不殺の誓い」を主人公の緋村剣心が立てているため成り立つような本作ならではの構造であり、これまで見てきたファンには嬉しい仕組みでもあります。
ただ、最終章の最大のテーマである「剣心の頬にある十字傷」の謎を知る新田真剣佑が演じる「雪代縁」が新たに登場するので、本作から見ても楽しめると思います。
さらには時系列の関係で、本作の「The Final」には、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」での描写も登場しています。そのため「The Beginning」を見た後に見ても、さらに楽しめる、という優れモノなのです。
本作の見どころは、これまでの登場人物が「ファイナル」として多く登場することに加えて、数々の斬新なアクションシーンが堪能できます。
特にアクションシーンについては、これ以上は考えられないほどのクオリティーになっています。私は邦画では初めて「ワイヤーアクションがワイヤーアクションに見えなかった」というくらい自然に展開されるシーンの数々に驚愕し、邦画の限界をさらに超えてきたと嬉しくなりました。
そして「不殺の誓い」の深さを感じると共に、「The Beginning」への期待も高まります。
いずれにしても、本作は文字通りの「ファイナル」を描き切っていて、邦画の実写作品の限界に挑んできた集大成にふさわしい映画となっていたと思います。

コメントする
細野真宏