「いつでもやっぱり隣芝生は青い」あのこは貴族 C0mariさんの映画レビュー(感想・評価)
いつでもやっぱり隣芝生は青い
上京してきてなんとか東京の自由にしがみつく希子ちゃんの感じる東京の自由さと、東京の家柄に縛れて窮屈に暮らす麦ちゃんの関わり合いが絶妙。そして、周りの友達たちも丁寧に描かれていてとても良かったです。
映画後半で、希子ちゃんの部屋に遊びに行ったときに麦ちゃんが感じた自分への絶望感と、希子ちゃんへの羨望感を表したあのセリフは秀逸だと思いました。
まっとうに毎日生きているのに、自分の人生を歩めてないことに気づいてしまった虚しさは見ていて胸がきゅっとなって。
自由があるはずの東京で、いい家柄に生まれてしまったばかりに、田舎で暮らすようながんじがらめになる感じがなんとも言えず酸っぱい気持ちになりました。
山内マリコさんのインタビューか何かでみた、東京には匿名性よりも、より一層深い自由がある、という言葉は深く頷いてしまった。
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