「生まれた階層が与える幸福と不幸、自分が決めた生き方が運んでくれるシアワセのお話。」あのこは貴族 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
生まれた階層が与える幸福と不幸、自分が決めた生き方が運んでくれるシアワセのお話。
今日あった事を話せる、話を聞いてくれる人が居るシアワセ。もっと言うと、誰かに話して聞かせたいことが、自分自身が行動することで身の回りに起きると言う生活を送る事が出来るシアワセ。
例えば。貴族の頂点である皇族には、居住地選択の自由が無い。職業選択の自由も、事実上、発言の自由も婚姻の自由も、全部無い。それ、シアワセって言える?
誰にも頼らずに、自分自身の脚で立って生きている華子も美紀も、親の地盤に縛られ、逃れる事を許されない幸一郎よりはシアワセだと。
私、生き方を見つけました。
そうみたいだね。頑張って。
ラストカットの微笑みのやり取りは、そう見えました。
しかし、またまた女性監督ですよ。映画界に関して言うと、俺の中では完全に女性優位ですよ。大上段に構えず、大仰にもならず、身の丈の問題を地味な演出と、良い脚本と良い役者さんで撮る。
2ケツJKに、躊躇しながら手を振る華子。貴族だとか、そうでないとかの潜在下にあった華子の意識が消えるシーン。こんな描写が好き。なんか最近、そういうのが刺さるみたいです、俺的には。
良かった。とっても。
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