「4人の女性」あのこは貴族 まんまるさんの映画レビュー(感想・評価)
4人の女性
華子と美紀の対比を軸とした物語だが、それぞれの友人である逸子と里英を含めた4人の女性が描かれていると思った。さらに言えば、華子の祖母、母、姉たち。美紀の母。青木家の女性たちも、か。
美紀や里英と同じ「階層」で生まれ育ち、周りには東京の大学に進学した者も多い。地元の大学を卒業して地元で就職した自分は、生来のコミュニティから出ることを人生の選択肢として考えなかったという点では、華子に通じる。生まれ育った「階層」に疑問を感じ、自らの道を拓こうとする逸子の価値観に、共感を覚え、最も魅力を感じる。
自分の人生は、彼女らの誰に投影できるのか?
世の女性たちは、皆そう思いながらこの映画を観るのだろう。
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