「叙述トリックミステリー」9人の翻訳家 囚われたベストセラー momonsoさんの映画レビュー(感想・評価)
叙述トリックミステリー
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トリック・トリック・トリックしているよくできたミステリー。
頭空っぽにして脚本に振り回されるのが良い楽しみ方なのだと個人的に思う。
結末を知って2回目を観ると、デダリュスの信奉者カテリーナ(拝金主義者の対極)に向ける眼差しや、仲間内だけにしている目配せなど、新しく読み取れることがあって面白い。
こっからガチのネタバレなのだけど、これは愛するジョルジュを殺されたアレックスの復讐の物語だと思う。
ずっと「オスカル・ブラックに会わせろ」って言ってたのは、原稿流出を止めるのと引き換えに、エリックの自白を引き出す事が目的だったんだと思う。
自供+奪った8000万ユーロをエリックに入金することで、エリックが金欲しさに自作自演したというストーリーに仕立て上げ、更に3巻すり替えも実際には行っておらず誰も犯罪を犯した者がいない(エリックが訴える相手がいない)という結末にはやるなぁ!と感嘆した。
ストーリーがブレるよりはマシだけど、数人しか背景が描かれてなく、9人いる必要があったのかというのは少し謎。
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