「もう一度18歳に戻りたい人へ」空の青さを知る人よ a3さんの映画レビュー(感想・評価)
もう一度18歳に戻りたい人へ
映画『空の青さを知る人よ』
「あの花」「心が叫びたがっているんだ」で知られるアニメーション監督、長井龍雪の最新作『空の青さを知る人よ』。
主人公は秩父で暮らす高校生の相生あおいは高校卒業は東京へ出てバントを組むことを夢ながらベースを弾く日々だった。そんなあおいは幼い頃に高校生の姉のあかねが当時恋人であった慎之介のバンドに憧れをいだいていた。しかし、両親が突然の事故で亡くなり、姉の夢であった慎之介と共に上京する道が絶たれ、幼いあおいを育てることになり、慎之介は上京しお互い別々の道を歩む。それから13年後、あおいは高校3年生となり、あかねは31歳となり地元の市役所で働いていた。
ある日あおいはいつものベースの練習で使っていたお堂で突然高校3年生の慎之介が現れる。戸惑うあおいは姉に話そうとした時に偶然地元の音楽祭でやってきた大物演歌歌手のバックバンドに13年ぶりに地元にやってきた慎之介に出会う。18歳のあおいと31歳のあかね、13年前の慎之介と現在の慎之介、交差し合う4人の過去と現在が始まる。
この映画はどこにでもあるただの高校生もの映画でなく、かつて18歳だったあかねと現在18歳のあおいの2人を通じて青春というものを思い出させてくれる映画だ。
特に30歳なる人には見てほしい。高校の頃は未来は希望に溢れていた、しかし現実を知った30歳はどうだろうか。あの時は何でも出来た18歳の自分に問いかけられる映画であった。
予告編は正直初日に観るか微妙だったが、思い切って初日に観てよかった。
ストーリーや演出はとても観やすく、また吉沢亮、吉岡里帆をはじめとした豪華声優人は役柄的にとても合っており、違和感ない声優を演じていた。
オススメです。