「【”ニンジンかバナナか・・・” あんな軽佻浮薄な社長の下で働くのは嫌だ!】」グリンゴ 最強の悪運男 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ニンジンかバナナか・・・” あんな軽佻浮薄な社長の下で働くのは嫌だ!】
冒頭から、リチャード(ジョエル・エドガートン)とエレーン(シャーリーズ・セロン)は(二人は共同経営者らしい・・)の軽佻浮薄ぶりが繰り広げられる。
それにしても、ハロルド(デヴィッド・オイェロウォ)の序盤の情けない顔がいかにも”鞄持ち”って感じで、洋画でこういう演技、表情をする人って珍しいなあ、と思いながら鑑賞。
軽佻浮薄な二人の”経営状態が宜しくない”製薬会社経営者が考えたのは、ドラッグをメキシコで製造して、タイミングを観て逆輸入・・というおそまつな裏ビジネス。
で、巻き込まれる哀れなハロルド君。おっかない、メキシコマフィア。
(ビートルズが好きなのは分かるけど、意にそぐわないアンサーをした人へのあの対応はどうなのよ・・ボス・・。(不謹慎だが、少しだけ笑った・・))
劇中、”重要な役:見掛けは端役ですが・・”で出て来るサニー(アマンダ・セイフライド)がとても良い人で、
彼女が言う”この世が悪いんじゃない。悪い人がいるだけ・・。”というセリフや、
ハロルド君が”ハロルドって名前は良くあるし、有名な人はいない・・”という言葉に対し、サニーが”ハリー(ハロルド)っていう名前で成功した人は沢山いるよ・・・。ハリーポッターは全部読んだし。”という言葉がラストシーンで効いてくる流れも中々に良い。
更にハロルドの傍に居た人が意外な任務を帯びていたり、(これは、読めなかった・・)、リチャードのお兄さんミッチ(元傭兵で今はボランティア?)が良い味出してたり(ユダとペテロの話とかね)、ストーリーも序盤のモタモタ感から急速に面白くなってくる。
<勧善懲悪物語かと思ったら(いや、ほぼそうなんですがね。)、
エレーンだけは実にしたたかで
”あのTVに出演した際のしおらし気な姿・・”
全ての罪を”哀れなリチャード”に被せ、自らはトップの地位をキープする姿に ”シャーリーズ姉さん、制作に関わったから?。おっかないなあ。”
と少しだけ邪推してしまいましたよ。>
■蛇足 鑑賞前、あるレビュアーの方と、”奥さんがいかにおっかないか”の遣り取りをさせて頂いていた事も少しだけ思いだした作品。だって、ハロルドの奥さん、酷くない?ハロルド君、一生懸命働いているのに・・。(その方にしか分からない蛇足です・・。)
NOBUさんへ
会社で遅くまで残業している男性社員の奥さんの「おっかない率」の高さが、最近判明。日本の産業は「おっかない奥さん」によって間接的に支えられていると言う、おっかない構図ですよ。良いんですかね、こんな日本でw