「雰囲気はいい」サマー・オブ・84 うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気はいい
雰囲気はまさに80年代の青春ホラー。
物語はちょくちょく差し込まれる不穏さを醸し出しながら、明らかに胡散臭い警官マッキーを殺人鬼と疑う少年デイビーたちのスパイごっこを中心に進んでいく。
友人もどこにでも居そうで居ないキャラクターたち、家庭環境も違う四人の友人関係が良さを伺わせる。
お互いに減らず口を叩きながら、気を遣い言葉も掛け合っており、デイビーとニッキーの関係が進展すると皆で喜んだり、ちょっと羨ましい(笑)
オカルト少年デイビー、ちょっと不良っぽいイーツ、巨漢でエッチ(笑)で母親想いのウッディ(お母さん美人)、色白の勉強家ファラディ、デイビーの元ベビーシッターで初恋相手のお姉さんニッキーと何にも出来なさそうな四人組+近所のお姉さんが協力して、マッキーさんを調べるが何しろ高校生程度である。
時代も時代だから、大したツールもない。
精々、トランシーバーを持ってる程度だが、持った事がある人なら分かるだろうが、受信したらうるさいのだあれは。あんなもん四六時中電源は入れとけん。
しかしながら、そんな時代でも推理を働かせる少年たち。
だか、マッキーさんの身辺を探ると怪しいものは見付けられても確証がない…と。
少年たちが苦労して見つけた血の付いたTシャツも証拠にならんかったのか?あの時代ではDNA判定はまだ証拠にならなかったのか?疑問は感じる
し、それに新聞記者やってるデイビー父はそれを見ても疑う素振りも無かったのは、記者としてどうなん?とは思う 。
物語はラスト前に急展開し、自分的には安易に真実にたどり着いてしまうのには拍子抜けしたが、こっからが真骨頂…と思いきやで終わってしまう。
四人組の友情はもろとも崩れ去り、デイビーは恐怖の残る社会で生きていく。
隣の殺人鬼…居ても会いたくはないな。