The Crossing ザ・クロッシング Part Iのレビュー・感想・評価
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何故、今、劇場公開なのか?
この作品を一見して判断するのは、どうかと思うが、きつい言い方かもしれないが、A box-office bombとして、成立している。冒頭の戦闘シーン、やりすぎ感丸出しで、あのお惚け監督が作った日本人が好きな「ハクソー・リッジ(2017)」で賢明な視聴者が指摘したように戦争の知らないものが作ったやりすぎ映画の代表のような映画で、手榴弾や爆薬の破裂するところが誇張しすぎで、それによって違和感を覚えるし、そのおかげで興ざめをさせられるのだが、この映画はその枠内に収まらないほど、馬鹿げた演出をしているので同じように思ってしまうのだが....?それと高画質で見なくとも、この映画のCGがすごく曖昧なものを使っていると見えるし、監督の好みかもしれないが、毎回、毎回、彼の作品に鳥(今回は鳩でなくかもめ)を登場させたりするのはどうかと思ってしまう。それはPARTⅡでも同じことが言える。
監督としては、"嵐が丘"や"白鯨"と肩を並べる世界十大小説の一つ、トルストイの「戦争と平和」をオードリーヘップバーン主演で映画化された1956年のもののように一大戦争ラブロマンス映画に仕上げてみたかったのかもしれないようだが....?個人的には,いき過ぎた戦闘シーンを除けば3組の男女の切ない恋愛模様に、日本人の視聴者の方からは、感動を呼び、涙流され、しかも多くの方から支持を受けると思われる。しかし、そこでもう一つ気になるのが、なぜ、今なの?
この作品は、2014年に中国で公開されている。物にはいずれも"旬(瞬間)”というものが存在するというような考えの狭い人間にとっては訳が分からなくなる。
それともう一つ、これは個人的な意見なので聞き流してほしいが、長澤 まさみの髪型がとってつけたような、いわゆる"かつら"で後頭部があからさまに盛り上がっているのが気になってしようがなく、彼女には、自分に対する美的感覚がないのか?と思えるし、それとクリヤーな画面を通じて彼女の面相が、まさこという役の年齢とあわない不摂生さが見えてしまう。
監督としては、国共戦争という題材を取り上げるのなら、中国人を英雄にしないといけないという大前提を忘れて、それもシナリオからは仕方のないことなのかもしれないが、PART1の主人公を蒋介石軍の将校にしたのは、大きな落ち度と言える。それと監督として細かな演出が出来ないのか?真冬の舞踏会の重要なところで、主人公の2人が出会うシーンが、ガラス窓のくもりがないところや雪自体が作りものすぎると思われる、曖昧な演出が散見する。
チャン・ツィイーと韓国の俳優ソン・ヘギョの区別がつかず、シナリオが呑み込めていないというふざけた自分がいることに気づかせられた。
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