「これぞ映画の醍醐味」慶州(キョンジュ) ヒョンとユニ おおつさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞ映画の醍醐味
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チャンリュル監督の『春の夢』が大好きなので観に行きました。
パンフレットに載っている暉峻創三の評が素晴らしいので、それ以上いうことはないですが、感じたことを少し書きます。(パンフレットは内容が濃いのでお買い得だと思います。)
すべての登場人物が味わい深い。
監督はインタビューで、すべての人生は悲しみが土台となっていると語っていますが、その人生観が映画にも反映されています。
映画では登場人物たちの感情が吐露される場面は少ないですが、誰もがそれぞれ何かしらの物語を抱いて生きていることが伝わってきます。それは主要人物だけでなく、酒の席で隣の部屋にいたチョイ役の客ですら、この人にも何かしらの物語があることがわかり、映画のすみずみにまで行き届いています。
ただ、映画では悲しさだけではなく、主人公の飄々としたおもしろさであったり、ユニと心を通わせることの美しさであったりも描かれます。
こういう人生の悲しみであったり、おかしみや美しさを描けるのが映画の素晴らしさであり醍醐味だと思います。
自分にとっては、どストライクの映画でした。
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