「想像の上を行く清々しいクソ映画」かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 シュウさんの映画レビュー(感想・評価)
想像の上を行く清々しいクソ映画
見る前からわかる程、クソ映画感を漂わせていたので公開前から期待していました。
想像の遥か上を行くクソっぷりに、開始数分で、ゲロを吐きそうになります。役者の大根っぷりもさる事ながら、特に酷いのは声ですね。全員声が気持ち悪い。
主演陣の声を聞きながら、これから2時間無為な時間を過ごすのかと考えると、興奮で震えが止まらなくなりました。
ネームバリューに肖って人気俳優だけ据えて、低レベルコスプレの学芸会をやるのは、もはや近年の流行りなので、今更なにもそそりませんが、稚拙なアニメーションに顔だけはめ込んだ演出なんかは、クソ映画としてはかなり評価できる点だと思います。
あと、ひたすらモノローグを乱用するあたり、作品の性質上仕方ないとはいえ、最早映画じゃなくて良くね?って感じで好感が持てます。勿論、クソ映画ファンとしてですが。
後半のトンチンカンなオリジナルストーリーも良いですね。ちょいちょい無理矢理ねじ込まれる、ハウリングやソーラン節等の原作から持ってきたシーンがミスマッチで、どんどん破綻していくのが気持ちよかったです。
きっと、オリジナルストーリーやりたかったけど原作のシーンも使いたかったのでしょう。盛り込みすぎて着地点を見失った感が凄まじいです。誰も止めなかったのか?と考えると益々胸が熱くなります。
生来、割と何でも楽しめる質なので、こんなに、エグいクソ映画は久しぶりでした。
2時をドブに捨てる贅沢な休日を過ごせました。
ただ、惜しむらくは6回鑑賞の無料権を使用しての鑑賞だった事でしょうか。正規料金で鑑賞すれば更に無駄な2時間になったでしょうに。
とはいえ、言うまでもありませんが、正規料金を払ってもう一度嘔吐感と戦う気力はありません。
二度三度と観に行った猛者がもしも居るならば教えて欲しいです。
とはいえ、花火のシーンはそんなに悪くないんですよね。他の人はどう評価するのか分かりませんが、あのシーンだけ抜き出したら普通の映画くらいには見えそうです。(俳優の映るシーンを除く)