劇場公開日 2019年10月4日

「ハイロー1作目とクローズZEROはいまいちだった人間ですが絶賛します」HiGH&LOW THE WORST おすしさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ハイロー1作目とクローズZEROはいまいちだった人間ですが絶賛します

2019年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

はァ~~~~~
参りましたね~~~~~~
良かった。あまりにも。

HiGH&LOWは映画の1作目のみ、WORSTはコミック(クローズ/ワースト)を読み、クローズZEROを見た状態で見ました。
既存コンテンツを多数踏まえての作品ですが、新規キャラクターを主に物語が進むので前作を一切見なくても楽しめます。

私の場合、ハイロー1作目は「アクションとキャラクターはすごくいいのに、話とセリフと演出と女性観に癖が強くて合わないところが多いな…」、クローズZEROは「すごくかっこいいんだけど、もっと原作のキャラクターたちが持つかっこいい・怖いだけではない"かわいげ"の部分が出ていれば…」という点でうーん……と思っていました。

ですので、今作もあまり期待せずに見たのですが、まさにその引っかかっていた部分をお互いの長所がめちゃくちゃうまい具合にカバーしあっていて、最高でしたね!
違う2作品の良さを惜しげもなく出した結果、ちゃんと統一された世界観になじんでまとまっていて、一つの作品として集中して見られました。

脚本には3人の名前がクレジットされていますが、中でも高橋ヒロシ先生が脚本やキャラクターにかなり手を入れられたのではないでしょうか。原作コミックのクローズ・ワーストの世界観にかなり近い雰囲気に感じました。とはいえ、村山・轟などの鬼邪高サイドのハイローでおなじみのキャラたちも生き生きと、いっさいの違和感なく描写されています。もう出会うべくして出会った2作品といってもいいくらいに溶け合っていました。

このてのアクション映画だと、予告編を見れば大体いい場面が収まっているものもあったりしますが、もうとても収まりようがない。出し惜しみせず、とんでもないアクションシーンの連続です。
それも、いかにもCGやワイヤーというような不自然なものではなく、「に、人間の体ってすごすぎる」と素直に驚愕できる動きの連続。ひと画面にかなりの人数が登場するシーンでも、どのキャストも信じられないようなアクションシーンを見せている。とんでもないです。

お話自体は深みがあるもの、というわけではありませんが(ある意味お約束というか、そうきたか!みたいなものがないところは令和の水戸黄門みたいな感じですかね。)、2時間そこそこでこの人数のキャラクターが出てくる話をきっちりまとめて、アクションをこれでもかと詰め込んで、面白かった!とすっきり終われるのはすごいことだと思います。

クローズって頭悪いヤンキーがケンカばっかりしてるやつでしょ?とか、ハイローなぁ…と思ってた人にも、ぜひ一度見てみてくださいよとお勧めしたいです。 まあケンカばっかりしてるんですけど、信念や情やプライドがある一人の人間がやってるケンカだな、とちゃんと思える作品です。

おすし