神と共に 第一章 罪と罰のレビュー・感想・評価
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キム・ジャホンの大霊界 死んだらおどろいた!! 何が何だかよくわからんが、マブリーが可愛いことだけはわかったっ!💕
死者が地獄で受ける四十九日の裁きを題材にしたファンタジー・アクション映画『神と共に』シリーズの第1作。
救助活動中に命を落とした消防士ジャホンの前に、彼を弁護するという3人の使者が現れる。彼らが言うには、死者は閻魔大王による七つの裁判を受けねばならず、その結果によって生まれ変わるのか地獄に落ちるのか決まるのだという。善人であるジャホンは余裕で勝訴出来ると思われていたのだが、そんな彼が何故か〈地獄鬼〉という怪物に狙われる…。
地獄の凄腕弁護士、カンニムを演じるのは『チェイサー』『お嬢さん』のハ・ジョンウ。
死者と弁護士たちを守る護衛、ヘウォンメクを演じるのはテレビドラマ『宮〜LOVE IN PALACE』や『アシュラ』のチュ・ジフン。
精神に問題を抱える一等兵、ウォン・ドンヨンを演じるのはテレビドラマ『大丈夫、愛だ』や『あの日、兄貴が灯した光』のド・ギョンスa.k.a. D.O.
謎の男、成主神を演じるのは『新感染 ファイナル・エクスプレス』『犯罪都市』のマ・ドンソク。
原作は韓国の同名ウェブコミック(2010-2012)。日本でも翻訳されているのかな?
詳しい事は知らないけど、日本人漫画家によってリメイクもされているようだ。
日本でも馴染みのある「四十九日」。
命日を含む四十九日間で死者は生前の行いを審査され、良ければ極楽浄土に行く事が出来、アウトなら地獄に落ちる。んで、遺族はその間現世でしっかり供養することで「故人はこんなに慕われた良い人なんです。どうか閻魔様お目溢しを一っ…」なんて一所懸命になむなむする、と。
うーん、なんかややこしい。うちも仏教なんでわかるけど、本当に葬式になるとあれやこれやのしきたりや作法が多い。金もがっつりかかるし…。宗教ってやっぱり摩訶不思議。
四十九日で行われる閻魔大王の大岡裁きを法廷劇にする。これはなかなかフレッシュな発想である。そう来たかっ!と思わせる、盲点を衝く設定だと思う。
…なんだけど、なんかめっちゃごちゃごちゃしてて凄く飲み込みづらかった😓
開始1分で主人公(でいいのかな?)が死ぬというスピーディな展開は非常に良い!
そこは良いんだけど、そこから畳み掛けるように詰め込まれる細かな設定の数々。
3人の弁護士がいて主人公は「貴人」かつ「正義の亡者」で七つの裁判がどうたらこうたらで身内が恨みをもったまま死ぬと怨霊になってそれが冥界にチオックィとかいう怪物を生み出して時間が早く進んでウンタラカンタラ…。あー、もう一回言ってくれる?
漫画が原作の映画にはありがちだが、設定もストーリーもぎゅうぎゅうに詰め込まれたすごく隙間のない窮屈な映画になってしまっている。おそらくこれは原作の物語を2時間に纏めようとした弊害なのだろう。
現世に行ったと思ったらすぐに冥界に戻ってきたり、あるいはその逆だったり。ただでさえ地獄巡りで舞台がコロコロ変わるのに、それに加えてあの世とこの世まで行き来し始めちゃってまあ忙しない。
今どこで何やってんのか、理解する前に映画がコロコロ転がっている感じがして、最後まで映画のリズムに乗ることが出来なかった。
ハリウッドレベルとまでは言わないが、日本映画のレベルを遥かに超えるVFXで描かれたバトルシーンは見事。
「ファイナルファンタジー」や「キングダム ハーツ」を髣髴とさせる厨二感、嫌いではない!
カンニムやヘウォンメクの佇まいや言動はあまりにもアニメ的で、最初はちょっと受け入れ難かったのだが、観ているうちに慣れる。
乱暴な皮肉屋だけど強くて頼りになる。ヘウォンメクは日本でもめちゃくちゃ人気出そうな良キャラです😊
弁護士チームはみんな竹を割ったような性格で好感が持てたのだが、肝心のジャホンは最後まであまり好きになれなかった。
ジャホンを演じるチャ・テヒョンは『猟奇的な彼女』(2001)でお馴染みの俳優さん。『猟奇的な彼女』の時は良いと思ったけど、今回はダメだった。もう終始喚いてるし泣いてるし困ってるしで暑苦しいことこの上ない。演技のカロリーが高すぎて食あたりになるかと思った。
まぁこれは役者のせいじゃなくて演出のせいだと思うだけど、周りにクールなキャラが多いから余計にジャホンの暑苦しさを鬱陶しく感じてしまった。
終盤の母と息子の絆が涙をそそる名シーン。まぁいかにも儒教の教えが根強い東アジア国家的な展開だな、と思ったけどそれは良しとして。
問題は観客を露骨に感動させようとして湿っぽい劇伴を流し、あまつさえ登場キャラクターたちに涙まで流させてしまっているところ。
いやいや、そんな露骨に「はいここ!ここ感動ポイントですよ!!」なんて言われると観客は冷めちゃう。ただでさえジャホンの暑苦しさに辟易していたのに、それに重ねてこの御涙頂戴は本当にキツかった。ベタにはベタの良さがあるとは思うが、これはちょっと味付けが甘すぎる。
という訳で、個人的にはまるでハマらなかったものの、少年マンガのような展開と派手派手しいバトルはなかなかに楽しかった。
よくわからんお話ではあったが、最後の最後にマブリーも登場してくれるし、なんだかんだで満足感は高かったような気がする。
というか、マ・ドンソクって本国でも可愛いって扱いなんですね。何でこんなクマみたいなオジさんが可愛いって言われるんだろう。…でも確かに可愛いんだよなぁ…💕
世界観、設定おもしろすぎん?
レンタル。
号泣・゜・(つД`)・゜・
7つの地獄をめぐるというのがおもしろい。
仏教もキリスト教も段階があって奥が深いなあ〜。
鎌倉物語もそうだけど冥界の世界観が好きですわ〜。
地獄をめぐりながら真相が解明していくのがスラムドックミリオネアかと思った。
親子兄弟系は泣ける…。
俳優みんなイケメンでアクションもかっこよくて目の保養。
おもしろかった!
20.1.1
3.8普通に面白かった
予告編を見て普通におもしろいんだろうなと思った通り、普通に面白かった。
構成もストーリーもVFXもどれも見てもうまく、ああ、エンタメ映画だなと感じた
VFXに関してはとても合成が自然で、ため詰めがしっくり来るので瞬間移動がとてもスカッとした気持ちになった。途中のサンドマンもスパイダーマンを彷彿とさせたが、遜色が無いほど自然でよいCGだったと思う。また地獄に関してもどれも幻想的ではありながらも自然なCGでワクワクとした。
ストーリーに関しても導入から非常に見やすく、何より主人公がイケてない男子だったのが良かったと思う。これによってターゲットが老若男女に広がったと思う。全体を通して儒教文化的な側面が多く反映されており、国内映画としては文化反映ものとしていいんじゃないのかと感じた。
最後の正夢に出てくる韓国特有の感情爆発の演技はもらい泣きしそうになった。
こうしたものを見てしまうと、日本ではこうした映画は作れないのかな?とイメージしてみたけど、「シン〇〇」といった特撮系がそれなのかな?と思ったが、また日本とは違う領域なのだろうとも感じた。おそらく日本ではこうした作品はヒットしないだろうから、よりキャッチなキャラクター性、キャラコンテンツが優先されるのだろうと思う。
人生とは
消防士が殉職した。人のために命をはったのだから生前の行いを審査する地獄めぐりは楽々クリアかと思ったら、いろいろあってどこも大変。
しかも身内に怨霊がいて、さらに一筋縄ではいかない。
想像できない展開が面白かったです。そしてたくさん泣きました。
7つの裁判を受ける「冥界のルール」
冥界を旅するファンタジーロマンアクション。
想像以上に面白くて、またまた、韓国映画のエンタメ性に感服しました。VFXもハリウッドに負けていません。(惜しみなく費用を掛けているに違いない)
使者のカンニムとヘウォンメクが格好良すぎ。黒いロングスーツを身にまとい、超高速で空飛びながら怨霊を追いかけるシーンは、「マトリックス」みたいでした。童女のように可愛いドクチュンが冥界に光をもたらしているようにも思えました。
第一章と第二章に分かれている続編映画なので、最初はちょっと見るのに気合いが要りましたが、見てみたら面白くて、第二章も続けて見てしまいました。本筋のストーリーが全く別のものなので、第一章だけ見ても大丈夫です。時間はやや長めですが、それほど時間の長さは苦痛になりませんでした。
人は死後、必ず、49日間に、冥界(地獄)で7つの裁判を受けることになるらしい。裁判すべてをクリアしたものだけが、晴れて「現世に生まれ変われる」ことができるという。
消防士として殉死したキム・ジャホンは、冥界の使者(亡者の弁護&警護)、カンニム、ヘウォンメク、ドクチュンの3人に導かれて、冥界で裁判を受けることになるのですが、キム・ジャホンがいい人過ぎるオーラ全開でした。19年ぶりの貴人(生前に善行を積んだ、超善人とでもいうか)なので、七つの地獄での裁判(殺人・怠惰・ウソ・不義・裏切り・暴力・天倫)をラクにスルーできると思ったのですが、最後の天倫地獄(親不孝の罪を問う)で、待ったがかかります。その過去の経緯については、ちょっと無理にストーリーを生み出した感があります。でも、さすが、韓国。うまく、親子の絆にからめてありました。
それにしても、死後、極楽(天国)へ行くというストーリーはなく、地獄へ行き裁判を受け、裁判を通過できたら、生まれ変わることができるというのは、韓国独特の死後観なのか。
「悪いことをしたら地獄へ落ちるぞ」という、善か悪かの単純なキマリ事があるので、子どもが見ても理解できる内容になっていると思います。
最後に第2章への誘い予告がちらりと。次はマ・ドンソク兄かと。(笑)
余談ですが、閻魔大王のイ・ジョンジェ、最近見た『観相師』で、ものすごく悪いヤツ(王座を奪う首陽大君)を演じていて好演でした。閻魔大王も納得の存在感でした。
19年ぶりの貴人49日7回の裁判
仏説寿生経
消防士
貴人
コメディ?
3人の使者
初軍門
誰を殺した?
変成大王
三途の川は大河
人面魚
初光大王
耳の聞こえない母と弟
弟は軍を脱走
泰山大王
弟は死んで怨霊に
誤射
五官大王
使者の過去とオーバーラップ
そうてい大王
15年家に帰っていないわけは?
怨霊が改心
しんこう大王
家を出る直前弟を殴ってるわけは?
合算処罰は使者も資格剥奪
いざこざのきっかけは母殺し
一家心中
弟の怒りマックスに
竜巻
閻魔大王
何もご存知ありませんよね!
母だけ意識があった
自分が死ねば
母に合わせて下さい!!
母さんと俺のために一生
母が喋った
母の声が聞こえた
めでたしめでたし
罪と自己犠牲
Webコミックの映画化故、漫画チックな作風や演出、大袈裟な演技や展開は否めない。
しかしながら、日本映画は韓国映画にハード・サスペンスどころかVFX大作でも一歩劣る事を痛感してしまう。
ユニークな世界観や設定とたっぷりの見せ場と要素でお連れする、韓国冥界エンターテイメント!
人は死後、49日間かけて地獄の7つの裁判で生前の罪が裁かれる。
その7つ全てで無罪を勝ち取れば、生まれ変わる事が出来る…。
韓国の死後の世界ながら、生まれ変わり、地獄、閻魔大王など、日本とも通じる。万国…と言うより、東洋共通。
殺人、怠惰、嘘、不義、裏切り、暴力、天倫…地獄で受ける7つの裁判はカトリックの7つの大罪を連想。
世界各国の死後の世界を併せたような、冥界設定が面白い。
消防活動中に殉職した消防士ジャホン。
彼の前に、3人の冥界の使者、カンニム、ヘウォンメク、ドクチュンが現れる。
彼らが言うに、ジャホンは生まれ変わり確実な稀な“貴人”。
3使者もまた、ジャホンを含め49人を生まれ変わらせる事が出来れば、彼ら自身も生まれ変わる事が出来る。
前途洋々かと思われたジャホンの7つの地獄の裁判であったが、幾多の困難や怨霊の襲撃を受ける…。
まず目を引くのは、そのビジュアル。
火と炎の定番地獄もあれば、荒れた砂漠、水や氷、地獄とは思えないのどかな地獄も。
それらがVFXを駆使した、オリジナリティーとユニークさと圧倒的なビジュアルで拡がる。
このVFXを駆使した壮大なスケールのスペクタクル映像が本当に見物。
そこに、時折繰り広げられる『ドラゴンボール』的な超人アクションやソード・バトルが迫力あり。
様々なクリーチャーも登場。
これらだけでも日本映画よりレベルが高く、ハリウッド映画にも劣らない。
ユーモアもいっぱい。善人の塊のようでありながら所々抜けてもいるジャホンもさることながら、性格もそれぞれで、軽快なやり取りや掛け合い、ネットや『プライベート・ライアン』も鑑賞している人間臭い3使者のキャラがやはり立っている。
ビジュアルやアクションやユーモアもいいが、スリルや感動のドラマこそ一番の見所。
貴人のジャホンに掛かる罪の疑いの数々。彼は本当に貴人…? 実は、それらには理由が…。
ジャホンや3使者を襲撃する怨霊。その驚くべき正体は…!
ジャホンが自分以上に気に掛けるのは、現世に残してきた母と弟。
冥界巡りや裁判の並行と共に、ジャホンと家族のドラマが語られていく。
それは単に、感動的なものではない。
時に悲しく、時に辛く、そして時には衝撃の告白…。
ジャホンの“罪”は全て、仲間や周囲の人々、そして何より家族を思って犯した事。
そこに、否はあるのか…?
己の罪と対峙する亡者のドラマが、より深く感動的に展開。
生前のジャホンを調査する為、カンニムは現世へ。
冥界でジャホンと2使者に降り掛かる危機また危機。
果たして、ジャホンは貴人として生まれ変わる事が出来るのか…?
3使者はやり遂げる事が出来るのか…?
とにかく、これでもか!…ってくらいの見せ場や要素や展開を詰め込み、最後まで飽きずに楽しめる。
レビュー書き出しの指摘の他に、難点もあるにはある。
幾ら何でもジャホンは善人過ぎる。
各裁判で、ジャホンに疑い→実は…の同じパターン。最後こそ一番の感動を呼ぶが、途中途中は捻りがあるように見えて捻りナシ。
が、
完全無欠の人間など居ない。
が、欠点や否含めて、その人間の全て。
どう生き、何を残してきたか。
同じように、完全無欠の映画も無い。
チープさやベタも含めてその作品の面白味。
本作など、まさにそう!
前後編の2部作。
7つの裁判が2部作に渡って描かれ、前編は窮地に!…と思いきや、
後編は前編ラストに登場した謎の神、3使者の過去が明かされるとか。
観客の感情をきっちりコントロール
「韓国も仏教なんだ」って驚いたのね。七日ごとに七つの裁判があって四十九日ってのも日本と同じ。日本の仏教は韓国から伝わったから当たり前といえば当たり前なんだけど。
冒頭で主人公が英雄的な死に方をして、そこに使者が現れ「私たち三人で、冥界の裁判であなたを弁護します」ってなるのね。七つの裁判すべてで無罪なら生まれ変われるらしい。使者はこの千年で47人を生まれ変わらせていて、49人生まれ変わらせたら、使者自身も生まれ変われるらしいの。
「ん? なんでいま47人? 主人公を生まれ変わらせたら使者も生まれ変われるって設定が普通でしょ」と思うよね。まあ、第二章があるからなんだけど。
それで裁判を通じて主人公がどんな人か解ってくのね。「なにー! それは許せん」「あ、そういうことか、それは許せる。しかも感動した」ってのが繰り返されて、無罪になってくんだけど。ここの作りは練られてる。
途中で弟が怨霊になって「なんだかな、この展開」と思うんだけど、第二章へのフリね。
閻魔大王がさばく最後の裁判では「さすがに、それはアカンやろ」って起訴内容なんだけど、子を想う母の気持ちでもってきたね。「現世で許された罪は……」ってルール設定も絶妙。
主人公は生まれ変わってメデタシ、メデタシとなったところで「次は弟だ」と第二章へ。
マ〜〜〜〜〜!
ドンソク出てるやんけ!!!
エンドロールと予告で一番テンション上がりました。
あとはオ・ダルスとかハ・ジョンウとか韓国オールスターって感じ。
泣き真似するハ・ジョンウめちゃくちゃ面白かった。
リーダーとヘウォンメクの立ち姿と武器を構える姿がバチバチに決まってました。
ヘウォンメクの韓国は競争社会だからってセリフにもあるように選ばれた人しか生まれ変われないってシステムがユニーク。
地獄の世界観が日本人にも馴染みやすいけど同じことの繰り返しでちょっとダレるかな。
バカ正直な兄にちょっとイラッとしたので弟のが感情移入しやすかったしかわいかった。
スホンの事件を隠蔽しようとした中尉?は何かお咎めないんかいなって思ったけど。
アクションは迫力があってよかった!
姿現しみたいな技使うリーダーかっこいいな〜やっぱ韓国映画はレベルが高いな〜。
マブリー出るので2作目はもっと早く見よう。
よかった
地獄に行くと裁判が行われて、有罪だとひどい目に会う。子どもによく「そんなことしてると地獄に落ちるぞ」と恫喝しているのだが、本当のところ、地獄なんてあるかないか分からない。物事を悪と善で分けられるものではないのだけど、あった方がいいように思う。しかし、現世にこそ地獄はあって、死ぬほどつらい状況が多々ある。
主人公はあれだけ人を助けたのだから、ほかに何か悪さしていても、ずっと善行が勝っているので裁判なんかしなくていいではないかと思う。使者の女の子がかわいかった。特に顔の真ん中の空間がよかった。
アクションは激しくかっこいいのだけど、敵の怪物が弱くてスリルはない。画面が派手で長いわりに飽きない。
韓国流死生観
貴人というエリートに、弁護人がつき、検察と争い、審判を待つ。
法廷裁判劇が延々と繰り返される。
劇中、「我が国は、競争が激しすぎる」というセリフがあったが、現世のフラッシュバックを含めて話が展開するため、死後の世界にしても現実的な印象だ。
草木に至るまで皆成仏が唱えられる日本仏教的死生観とは異なる死生観が、物語の根底に流れていて興味深い。
晴れて、生まれ変わりが許され、最愛の母の元へ。
不慮の事故死を遂げた弟の御霊の行方はいかに。
第二章でその後が明らかになった時に、この物語に対する印象がどう結末するか。
お楽しみはこれからか?
笑わせ、ハラハラさせ、泣かせ、CGIによる地獄絵巻
娯楽映画として良くできている。2017年末に韓国で公開されると1,440万人の観客動員数で、韓国歴代2位を記録。1,000万人というのは、日本での「ボヘミアン・ラプソディー」級である。
続編の"第二章"も昨年(2018)末に公開され、1,230万人で同国歴代12位(2019年3月現在)を記録。北米公開、東アジア、東南アジアと世界を席巻しての日本上陸となる。日本では2作品を2ヵ月連続上映するので、観やすいと思う。
韓国のウェブコミックの実写化で、仏教的な地獄絵巻になっている。まるで子供を諭すのに読み聞かせる絵本「地獄」のように、おどろおどろしい地獄が、3D CGIでリアルに目の前に広がる。
消防士のジャホンはある日、火災現場で、人を救助中に亡くなる。そんなジャホンのまえに3人の冥界の使者が現れ、地獄の裁判の弁護と、鬼や怨霊からの警護をするという。笑ってしまうようなスマートな地獄の判決システムを説明する。
人間は死ぬと49日で7つの地獄の裁判を受ける。"殺人"、"怠惰"、"嘘"、"不正"、"背徳"、"暴力"、"天倫"、すべての裁判で無罪を勝ち取ることができれば、現世に生まれ変わることができる。
人命救助を多くしてきたジャホンは、19年ぶりの"貴人"として、"転生は確実だ"と持ち上げられるが、裁判が進むにつれ、状況は変わっていく。
例えば、"殺人"地獄では、救助できずに亡くなった罪が問われ、また"嘘"地獄では、人の心を救うために付いた嘘が問われる・・・。
キャスティングも、韓国映画をこまめにチェックできている人なら、よく知った顔ばかり。
主人公ジャホンを「猟奇的な彼女」(2001)のチャ・テヒョン、冥界の使者カンニム役は「お嬢さん」(2016)のハ・ジョンウ。使者ヘウォンメク役を「アシュラ」(2016)のチュ・ジフン、閻魔大王をイ・ジョンジェなどなど。韓国のオールスターである。
日本映画でも、山崎貴監督の「DESTINY 鎌倉ものがたり」(2017)が、CGIで冥界を描いていた。家族との別れや再会シーンで涙を誘うのも定石だ。
加えて本作は単なるファンタジーにとどまらず、アクション要素がダイナミックで、作り込みも凝っている。
また尺が長いぶん、人間関係のプロットも重層的になっていて、次の展開が簡単には読めない。笑わせ、ハラハラさせ、泣かせ、第二章への積み残しもうまい具合に盛り上げる。
(2019/5/25/新宿ピカデリー/シネスコ/字幕:根本理恵)
配給会社:ツイン
輪廻転生。宗教が、根強く信仰されるわけがわかる映画。そんなことを書けば、ブーイングとなる。
上の文章を見て、何のことを言っているのか?わからない方が多いと思うが、この話、映画.comの解説でもあるように“韓国の人気ウェブコミックを実写映画化”ということで、まず最初にこのコミックを読んでから映画を観たほうが話に入りやすいかもしれない。なぜなら、シナリオ自体、意味不明な場面が散見しているし、冥界の使者という存在が訳が分からないし、使われているCG自体が稚拙な上、何故動物までCGを使うのかが、この映画の美術担当者のいい加減さがわかる。最初、もっとコメディ色のある作品と思っていたが、その内容ときたらかなり重苦しく、また稚拙なCGの連続で観るのをあきらめようかと思うほどになる。
それと人物設定が、訳がわからない。消防士の主人公、中学を卒業したのかしないのかわからないが、韓国では、家出をして、義務教育を受けたか受けないかわからない者が消防士になれるオメデタイ国らしいが、日本ではれっきとした国家資格なんですけど.......!
そんなことを言っても、母親、兄弟愛を題材にしているので、感情的に揺さぶられるのは、間違いがなく、日本の視聴者から支持を受けるのはまちがいがなく、また、冥界の使者の一人、キム・ヒャンギさん演じるドクチュンさんは、好感が持てる。
配給会社ツイン、よく映画界では、PARTⅠとⅡは期間をおいて上映されるのが、通例らしいのだがこの配給会社は、映画「The Crossing 」でもみられるように期間をおかないで上映をしているのは、この映画を安く買い叩いたということか?
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