「兄弟愛」カニバ パリ人肉事件38年目の真実 Kさんの映画レビュー(感想・評価)
兄弟愛
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どうやら私は顔で人物像を把握することが得意ではないらしい。映画を見るときは、登場するどの人が誰かを確証がないまま推測を重ねて物語についていかなければならない。最近になってそれはある意味ハンディキャップではないかと思うようになった。そういう視点でこの作品はとてもわかりにくい。見えない、わからない。なかなか関係性が把握できない。それを狙っているにしても不親切さに腹が立つほどにわからない。題材はものすごくいいのに、見たいものが沢山あるのに、見えなくて歯がゆくて仕方がなかった。
それでも、横で喋っている男性が佐川一政氏の弟の純氏なのだとわかった瞬間は混沌の中に光が見えた。純氏の自傷シーンは比較的よく見えたので衝撃的だった。一政氏にどう思ったと聞くところはまるで恋人に甘えているような印象を持った。あんなに歳をとっても逃れられないものがあるのだと思った。
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