「何を見せられた?愛を見せられた?」カニバ パリ人肉事件38年目の真実 mさんの映画レビュー(感想・評価)
何を見せられた?愛を見せられた?
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パリ人肉事件について、この映画を知るまで知らず、付け焼き刃な浅い知識で鑑賞しました。人を食べるひとはどんな気持ちなんだろうと。
人食についての善悪はひとまず置いていて...
人間一人が、一生のうちに使うエネルギー量は決まっているとして。
エネルギーを使い果たして、とっくに欲を満たして桃源郷に行ってしまった兄と、(犯罪を犯さないという意味で)真っ当に生きてるおかげで、欲を満たされきれない弟と?
だったら、もしかして、兄の方が幸せなのかな、って思っちゃいました。
三半規管に情け容赦ないカメラワークのなかで、ちゃんと二人にピントがあってたの、幼少期の動画だけだったような気がして。
お互いが、どこでどういう選択をしたせいで、二人一緒にピントが合わせられないような人生になったのか。うーん、めちゃくちゃ興味深い。
佐川兄は、好きだったから、女を食べたとおもって良いんでしょうか。そんな兄に、「自分を食べることは考えなかったか」と聞いた弟は。
まさか、人肉事件のドキュメンタリーで、こんな強烈な兄弟愛に触れるとは思わなかった。
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