「大炎上した問題作⁉️凄く良かった、、」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー こまさんの映画レビュー(感想・評価)
大炎上した問題作⁉️凄く良かった、、
ドラクエⅤはシリーズの中でも異色で、特にシナリオ、ストーリーが印象的な作品ですよね。子どもの頃ゲームをやった時に、父の死、伴侶の選択などなど良い意味でしんどく悩みながらプレイに没入したのを思い出します。
それが美麗なグラフィックになって映画になるのー?!と公開当時ワクワクしましたが、子どもが小さく観に行けず。
しばらくしてレビューを見てみたら酷評の嵐!もうボロクソにひどいひどい。
えーー観るのどうしようってなりましたが、結局GEOで借りてみました。
結果泣きました。音楽もグラフィックもストーリー演出も素晴らしく、あードラクエの世界をこんなに生き生き感じられたのは初めて!という感動と満足感。ちなみに音楽は他の天空シリーズのBGMも起用されていて、そこもファンとして嬉しいポイントでした。
キャラクターの表情の豊かさ、声優さんの演技にも泣かされました。フローラのグラの可愛いさだけでも観る価値ありますからね。性格も可愛すぎていじらし過ぎて、泣きました。
もうフローラルートだろって思ったらね、ビアンカの姐御感と健気な感じ、涙にやられましたね。未だに嫁選び問題は自分の中で解決しません!笑
問題の、ラスト10分。今回のミルドラースは何かが違う。この世界全てが滅ぼされてしまうような、、的なマーサの言葉通り、今まで没入していたドラクエの世界が見事にぶち壊されます!
私は思い出しましたよ、ゲーム中ついにボス戦間近まで来た時、急にスーファミの調子が悪くなりテレビ画面がバグった事を。データ全て吹っ飛んだあの日を。親がセーブを待たずに電源落とした事を。
現実とゲーム世界の境界が曖昧だった子どもの頃のショックが甦りました。
一番怖いものって何だろう。自分の好きだった世界を否定される事、その世界が消失する事、その冒険も人生も生き様もなかった事にされる、大切な人達(たとえゲームのキャラクターでも)がゴミのように扱われる事ではないだろうか。
かなり衝撃な展開ですが、物語としてのドラクエⅤとゲームとして存在するドラクエⅤを繋ぐ大変思い切った試み、演出、凄いと思いました。
ラストで、あぁ今まで映像で見ていたリュカをプレイしていたのは、かつてのリュカは自分自身だったんだよなぁって。
ドラクエⅤの物語をそのまま感動的にやって終わらせたら、きっと名作と言われたかもしれない。だけど私は一癖入れてくれた事に感謝します。今まで体験した事のない映画鑑賞となりました。
最後、もうじきストーリーが終わるんだって理解してリュカが切なくなるシーン、ドラクエのボスを倒してスタッフロールになる前の、僅かな平和を実感できるあの時間ですよね。
終わるのが悲しくて無駄に色々な国回って人々に話しかけに行ったり!笑
ドラクエⅤの物語と、ゲームをプレイしていたあの頃の自分、両方を追体験し思い出す事が出来ました。
賛否両論ありますが、私は観てよかった。また観ようと思える作品です。