「やりたいことはわかるけど…」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー maruさんの映画レビュー(感想・評価)
やりたいことはわかるけど…
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ターゲットは誰なのか。
ドラクエ・コアユーザー?ライトユーザー?ビギナー?
どれにも当てはまらないので、劇中は中途半端な世界観を構築してしまっていて。
よくいえば全てをターゲットにしているともいえるが、それは成功していない。なぜならどのターゲットにも「満足した」という意見が少ないようですので。
結局は、サラリーマン的な人間が【超ハイスペックVR】でドラクエの世界に没入しており、それをよく思わない・ゲーム=現実逃避(?)のように捉えて「大人になれ」とい。うようなウイルスが、ゲームの価値観が昭和で止まっているようなウイルスが出てきて、そのウイルスに「別にいいじゃん!」と対抗するスライム(アンチウイルスソフト?)が、サラリーマン的な人間と一緒にやっつける。
わかります。その流れにしても別にいいと思うんですけど、だったら、現実世界のCGはもっとリアルにしないといけない。VR内のCGと現実世界の主人公のCGに差がないなら、その裏切りを演出する意味がない。実写に近いCGが難しいなら、思い切って現実世界の場面は実写にしてしまったほうがよかった。そのくらい振り切ってくれたら、物語上の「裏切り」にコントラストも際立つ。
ともあれ、なぜ日本のCGはこうも進化しないのか。クリエーターの皆さんの落ち度ではなく、環境がなぜこうも進まないのかと思う。
やりたいことやドラクエに対する気持ちは、作り手の皆さんも大きく持っている様子は感じられたので、次回作に大きく期待したいです。
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