「普遍性があるところまでは行っていない…」よこがお もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
普遍性があるところまでは行っていない…
話の底はすぐ割れる。主人公は確かに酷い目に会う訳だが、これが不条理なのだろうか?単に主人公が鈍いだけでは?善良だし仕事も出来るけど、人の心の襞は読めない人なのだろう。復讐するのが男を寝とることとは今さら古くさいし、男にも正体ばれてたし。基子には直ぐに感情移入出来ても、主人公には最後まで共感も感情移入も出来なかった。あんなに慕ってくれていた基子が、何故あのような仕打ちをしたのか、一度も考えなかったのだろうか?なぜ一度も真剣に向かい合おうとしなかったのか?出所した甥が先ず言ったのが「拐った女の子に謝りたい」という鈍さ。『先ずは伯母さんに謝らんかい!』そういう血なのかも。被害者意識(復讐心)に凝り固まっていたのが、真相がわかった途端自我崩壊する様を通して、人を「よこがお」だけで見ていてはだめですよ、という寓意ならわかるけど。面白くはないが…
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