台風家族のレビュー・感想・評価
全29件中、1~20件目を表示
榊原ユミを銀幕で久々に観れたことが何より感激!
①やはり映画は脚本が大事ということを再認識。すこしくらい演出が悪くても(この映画の演出が悪いと言っているのではありません)脚本が良ければそこそこの映画が出来るのだ。②如何にも好い人キャラの草彅君に最低のゲス野郎を振るキャスティングが上手い。しかもそこにもう一捻りあるのが更に上手い。いつもは不良やチンピラ役の多い新井浩文にエリートビジネスマン役を振るのも面白い。③先が読めない展開で鼻面を引き回されつつ延々と兄弟喧嘩が続くかと思いきや、後半にある人物の登場で話の内容ががらっと変わってしまう展開。ただこの人物は映画の最初から描かれていたが、やや付け足しのようで水増し感かり。④MEGUMIの若いツバメが何故かいつしか家族の一員のようになるところが可笑しく、尾野真千子が、最初の能動的な芝居をしないのが、なんとのうコメディセンスを感じさせ、でも後で芝居のしどころはちゃんと用意されています。全員カッコつけて雨の中に踏み出したは言いが、すぐ「軽自動車しかないやんけ。みんなのれへんわ」どズッコねるところも脱力する。⑤しかし、最後感動シーンたあとに再度金の亡者に戻ってしまうところはやっぱり最低(ただ「最低」の意味がそれまでとは違っている)。
台風一過で再生一家…泣いてもいっか?
Amazonプライム・ビデオでレンタルして鑑賞。
銀行強盗を犯し、母親と共に行方不明になった父親を持つ四兄弟が10年ぶりに一同に介し、遺産相続のいざこざを通して家族の絆を取り戻していく様を描いたブラック・コメディ。
二転三転する事実、バラバラの要素がひとつの物語へと合流する快感、全く予想だにしなかった結末へと、ノンストップで突き進んでいきました。あぁ~面白かった!
草彅剛のクズっぷりが天晴れ! しかし、その裏に秘められた想いが明かされると、ソッコー号泣…! 銀行強盗を働いた父親、クソ親父かと思いきや、本心と罪を犯した理由が判明するやいなや…またも号泣! こういう感じの映画やったんか!
四兄弟揃って、どこかしら最低な部分があって…。でもそれって、人間誰しもそうなんじゃないかなぁ、と…。だから、ひとりひとりに共感出来る部分があるし、その逆もしかりで、人物造形がしっかりしているからだなと思いました。
――
新井浩文の逮捕により、一時はお蔵入りの可能性も危ぶまれましたが、ノーカットによる公開に漕ぎ着けた製作陣の執念に心から敬意を表し、感謝申し上げます。
本当に、世に出て良かった…。中には、犯罪者が出演しているとして不快に感じた方もいらっしゃったかもしれませんが、作品自体に罪は無いんじゃないかな、と…。
台風一家
昨年は元SMAPで現“新しい地図”の3人の主演映画が相次いで公開。
稲垣の『半世界』はしみじみさせ、香取の『凪待ち』はKO級のインパクト。
それらに比べ草彅の本作はさほど期待していなかったのだが、いやいやこちらも非常に面白かった!
葬儀屋の鈴木家。
両親が銀行強盗を起こし、2000万円と共に姿を消して10年。
財産分与と空の棺の葬儀を行う為、久し振りに集った兄弟妹。
長男、小鉄。現在無職。妻子も連れて。
次男、京介。経営者として成功者。
長女、麗奈。バツイチ。
フリーターの三男、千尋は現れず。
台風迫る中、台風のような家族争いが…。
とにかく話が面白い! つまり、脚本が面白い!
監督の構想12年のオリジナル作。
監督の市川昌秀は『箱入り息子の恋』で知られるが、何とあの“髭男爵”の元メンバーだったとか!
まだ一緒に「ヒグチカッター!」なんてやってたら、この作品は世に出てなかった筈。いやはや、良かった良かった…。
もし両親が犯罪を犯したら、その後は…?
時効や法律上の死亡確定、財産分与など知られざる法律のお勉強。小難しい法律を分かり易く。
でも、それらはあくまで味付けで、メインはクズ揃いの兄弟妹の騒動。
4人で均等に…と思いきや、小鉄が法律を盾に多く要求。
何が何でも金が欲しい小鉄。呆れる娘。
京介も麗奈も放棄しようとしたり、抗戦したり。
居ないと思っていた千尋は“見ていた”。
遺産が負債になると知るや、今度は押し付け合う。
サイテーでゲスでクズ。その様をブラック・ユーモアたっぷりに。
麗奈の現恋人や、時折挿入される「?」と思った人物も介入。
話に伏線やスパイスとして効いてくる。
ただの4兄弟妹のブラックな笑いの醜い争いに非ず。見ていく内に、別の感情も溢れ出してくる。
そもそも、何故両親は銀行強盗を…?
実は母が認知症であった事が判明。
父はその介護に追われていた。
父は頑固ではあるが、回想シーンなどで犯罪を犯すような悪い人には見えない。
では、何故…?
言うまでもない。
ある日、小鉄が事故を起こした…という電話が。
無論、詐欺。
老人を苦しめる社会悪。
全ては、子供の為に。…いや、もっと正確に言うと、小鉄の為に。
不器用で自分の子供とぶつかってばかりなのは同じ。
父と小鉄の仲は険悪。小鉄もまた娘との仲は険悪。異常に金に執着し、娘が付けようとした扇風機を蹴飛ばしたりするが、それには訳が…。
かつて役者を目指していた小鉄。父はそれに反対。
が、両親の家の古いビデオデッキの中に入っていたビデオテープには…。
それを見ている父の背中が語っている…「俺の息子が映画に出ている」。テープのラベル“俳優 鈴木小鉄”に感動。
父の名は、一鉄。
その名前からも、愛情のほどが分かる。
でも、何故両親は行方知れずのまま…?
小鉄の為なら、何故金が手元に渡らなかった…?
全てが分かり、繋がり、台風の中向かった先に…。
草彅剛がさすがに巧い。
尾野真千子、MEGUMI、中村倫也らも一癖ある巧演。
藤竜也と榊原るみは泣かせ、小鉄の娘役も印象的。
キャスト陣のやり取りがテンポあっていい。
次男が本当の罪を犯し、一時は公開も危ぶまれたが、何とか公開。だって、お蔵入りにするには惜し過ぎる!
本当に話が面白い。
練られた伏線や展開もさることながら、笑いと感動のバランスも絶妙。
少なからずツッコミ所もあるが(例えば両親の遺骨とか)、現時点で監督のキャリアベスト作だろう。
ラストは家族“全員”揃っての写真。
これは法律の話ではなく、家族の話。
台風の渦中は荒れ狂う。
でも、台風が過ぎ去れば…。
何もかも、晴れ晴れと。
まさしく、台風一家であった。
新井浩文最後の出演映画?そんなのいやだ
10年前銀行強盗で2000万円を強奪し行方不明になった葬儀屋の老夫婦
10年後時効が成立し実家に集まった子供達が遺体無き葬式を執り行い遺産を巡って争う話
元俳優で無職の長男に青年実業家の次男にバツイチの長女にフリーターの三男
末っ子抜きで3人して分配の話を始める時点でいい印象はない
なかなか末っ子が出てこないのでどうしたのかなと思っていたが最初からいたのだ
あちこちに隠しカメラをつけて
ユーチューバーとして犯罪者の子供たちの遺産相続争いを世界中に見せるという現代らしさ
現代らしくないのが長男小鉄のガラケー
演出として怒りを表現をするためへし折りたかったのだろう
長女役のMEGUMIの濡れ場あり
伊丹十三の『お葬式』のオマージュか
MEGUMIは坂下千里子とかのようにママタレントで活躍できないのでかつての姉貴分の背中を追いかけ本格的に女優を目指すんだろうか
家族みんなで両親を探しに出かけるまで基本的に蒸し暑い実家で行われる
作品の約8割占められているがこういうのはわりと好き
末っ子が刃物を振り回し長男を追いかけるシーンは途中からユーチューブを見てる人の視線で見ることになる
家族がみんなで出かける時がかっこよかった
そのあと軽自動車じゃみんな乗れないよってところが面白かった
住職のワゴン車を借りて出かけるわけだが長男の運転が下手というか乱暴
みんなで走るシーン好き
10年たって山の中であんなにきれいに骨が残っているわけない
あれも笑うところか
浜辺でいまさら2000万が見つかるのも不自然すぎる
銀行で元店長の案内係がATMでお客とトラブルところが特に面白かった
かつて詐欺に関わった女が今では坊主頭になっている
何もそこまでしなくても
キャラクターとしても役者としても
脚本を読んで坊主にしないといけないと自ら思ったのか
峯岸みなみじゃあるまいし反省=坊主はおかしい
カネにがめついクズの長男だがそれには心温まる理由があった
最後に新井浩文はやっぱりいつの日か役者として復帰してほしい
役者をやる以外能がないし役者をやるのが世の中のためにも1番だ
罪を犯した者にチャンスを与えず排除するムラ社会は間違っているし全く共感できない
インディーズを除けば映画復帰はなかなか難しいだろうけど下北あたりで舞台俳優として細々とやっていけたらと
あやしげなマッサージ女のことも考えろというお叱りもあるだろうがはっきり言って僕としてはそれほど重要なことでない
しょせんネットとかで本気で叩いているのはノイジーマイノリティーに過ぎない
ネット系のニュースも世間一般の声としていちいち取り上げるべきではないし無視するべきだ
最低でケッコー
クズでケッコー
ゲスでケッコー
最低でけっこう!
出てくるのは最低な大人たちばっかりで、好きになれないし、共感もできないけど、そんな彼らのやりとりがおかしくて、切なくて。二転三転する予想もつかない展開から目が離せなくなった。メチャクチャだけど、最後こんなに爽やかに終わるとは…。
そしてカメラワークも印象的だった。みんなで長男が出演していた映画を見るところや、
最後の娘の強い瞳が心に残った。
遺産相続のお勉強
家を取り壊して土地だけの金額800万円を兄妹4人で分ける。最初はそんな単純な相続になるところだったのが、強盗した2000万円が絡んできた。そして、強盗をしたという理由にもちょっと泣けて、ふとひらめいて遺体の捜索へ・・・
法律専門家が監修してるんだから大丈夫なんだろうけど、銀行強盗にあったら保険が適用されないのか?しかも内容証明郵便を無視とか、1年前に失踪宣告したのなら7年後に死亡確定では?とか、あれだけ目立つ霊きゅう車も見つからなかったのか?とか、いろんな矛盾に首を傾げながら、相続の問題だけは間違いないのでしょう。ただし、印鑑証明や同意書や原戸籍とか手続きは面倒。父親が女を作っていたのでは?などという疑問もわかなかったようだ。
途中からは家から離れての遺体探し。キャンプの話で盛り上がってるんだから、もうちょっと早い時期に気が付いてもよさそうだし、10年間発見されなかったとか、本人確認は?とか、挙げたらキリがないくらい疑問点はある。
ただ、やっぱりいがみ合ってる仲でも血のつながってる兄妹。最後には家族の崩壊から再生へとお決まりのパターンで締めくくるのですが、海に流れ着いたところで、母親が一度も海に行ったことがないという伏線が生かされてました。死んでから海に・・・という悲しさはあるけど、最後のスマホショットに笑顔の両親が写り込んでいたのでほっこりします。心霊写真だけど。
思いの外良かった
予告では親が銀行強盗して失踪?
遺産を巡り、骨肉の争い
って感じでしたが、きっとラストに涙ありちゃうのー
って思いで観ました。
まさか、まさかの展開で
さすがに、親は息子の事を考えていただろうとは予測は出来ますが、
弟のYouTube、まさかのお母さん痴呆、オレオレ詐欺にはビックリしました。
少しこじつけ感はありましたが、それなりに感動したなぁ。
草彅君が親から歪な愛情で育ったせいで、自分も娘に歪な愛。
これは自分もそうだから、かなりきましたね。
最後の骨が流れるシーンは
んーな訳なかろ(笑)
少し泣き笑いで見てました。
最終、ホッコリ家族愛を感じる映画で良かったです。
草彅君の狂気っぽい演技いいねぇ
それと私は新井浩文が好きなので、色々ありましたが、また俳優として復活して欲しいな。
色々と無理があり過ぎて...
オレオレ詐欺で2000万はさすがに大金過ぎるし、霊柩車で逃走したらかなり目立つはずなのに時効まで発見されなかったり、わざわざ貼り紙を剥がしてまとめてたり、(あれだけ沢山貼ってて、他は綺麗に剥がしてるのにトイレだけここに何か貼ってましたよ。ってわかるようにあとを残してたり 笑)、三男のYouTuberになる動機もちょっと無理があるし、銀行強盗に入られたからって支店長が案内係に降格されるのも謎だし、反省=坊主っていうのもなんだか...。お父さんのビデオもちょっとあざといかな。色々ともやもやが多すぎで私には合いませんでした。若葉竜也はよかった。
展開
遺産問題で色んな展開が次々にやってくる。何とか落ち着いたと思ったらまた次…。飽きさせない感じで良かったです。でも、最後の展開はどうなのかと。急にリアリティが無くなった気がします。
確かに、台風家族。
もともと観る予定はなかったが、レビュー評価が高いこと、3週間の限定上映に興味を持ち鑑賞。
観終わった感想は「ひどかった。何だったんだろう。」。
前評価で私的にハードルが上がっていたこともあるが、高評価は演者さんの熱烈なファンの方のものなのかなと、失礼ながら感じた。
序盤のクスリとも笑えない小ネタのオンパレードから感じ取れるB級感。
辟易しながらも、それをひっくり返すほどの面白さがいつか出るはず!と、期待を残しつつ物語は進む。
中盤に差し掛かり「ピアノ留学のためにお金が必要」だと分かる「しんみり」シーンも、当初から想像していたため「でしょうね!」と肩透かし。
詐欺電話が発覚し「そうだったのか!」と老夫婦愛にジンワリするも、その後捜索に向かうシーンからの「笑わせよう」としているであろう序盤同様の演出にウンザリ。
遺体を発見するも「今まで発見されなかったの?現代日本の捜査ってこんなもの?」など、溢れ出る疑問。
遺体を追いかけて、海へ出るまでの演出もなんだか寒い。
ラスト、突然出てくる心霊写真に、娘の満面の笑みアップで終了。
娘の表情の変化を見せたかったのかもしれないが、あからさまな違和感だけが残った。
私には良さが分からない映画だったが、評価している方は大勢いるし、この映画を観て救われた方もいるだろう。3週間限定とはいえ、世に出て良かったと思う。
良く出来た映画だ!
前半は、家族が揉めてる場面を観せるだけ観せて、場も心も最低と思わせる展開にさせている。しかし実は家の中に両親の失踪の謎と長男へ愛がある仕掛けがある。老後生活の様子はリアル過ぎて観てられなかった。
仕掛けは上手いこと後半につながる。さりげなく言っていたテレビが付かない。キャンプ場の写真。最低だと思った生配信も両親を知る人が来るから一役目してる。
後半は急展開、相変わらず終わりが見えない様子を一変させてしまう。あれは、場の空気も心も温まる演出に見事に泣けました。両親の発見は意外でしたが、ドタバタ劇を観せにみせているからもうなんでもあり。
両親の発見でドン引きするか、前半の展開とあの家族を好めるかが、カギだと思う。途中で帰った人がいたので、批評は割れるのかな。
小さな広がりをみせるバタフライエフェクト?
バタフライエフェクトのように
父親が起こした台風の余波が
家族内の“ゲスい”群像劇を生みだし
そして家族のみならず無関係でいられない
ヒトたちをも巻き込んで旋回し続ける
ノンストップコメディー映画!
そんな台風の発生源は
父親の身勝手な行動からなるものではなく
父親の不器用な愛情からくるものだと分かるにつれ
徐々に、小さいが確かな広がりをみせて
その愛情が、最後は皆で大海にまで駆り立てた!
家族映画特有の、苦さ・甘さ・塩っぱさのバランスの妙!
きれいにまとめ、見事な着地をみせた素晴らしい脚本!
法律(理屈)云々ではなく
温かく爽やかな感情で一杯に満たされる良作!!
本作における〈台風の目〉は母親でも長男でもなく
甲田まひるサン演じる娘のユズキちゃん!
だったんだろうな…
ぜひ多くの方に観てほしいな!
だからR指定にした必要性を残念に思いマイナス星半分!
うまいこと脚本改編して舞台演劇でも観てみたいな!
まさかのファンタジーだった。ラスト15分ぐらいのアレが安っぽかった...
まさかのファンタジーだった。ラスト15分ぐらいのアレが安っぽかったのでそこでマイナス。
ただそれ以外は愛おしいクズたちの大騒ぎで泣いたり笑ったり忙しくさせてもらった。
キャスティングは最高だったと思う。
最後に残るものがあたたかい。公開されてよかった。
不思議と幸せな気持ちが残る映画
コメディとされてますが人間くさいリアルなお話で泣きました。大人の喧嘩なんて現実でもよくあることで必死になっている人って傍から見たら滑稽でもある、そういう部分が生き生きと描かれていました。筋書きはとっぴなところもあるけど違和感はない、そもそも映画やドラマや小説って言ってしまえば1人の人の妄想を膨らましたものなので現実的かどうかよりも主題がちゃんと伝われば良い。PG12でsexシーンもありますが家族が代々続いていくにも当たり前の人間くさい行為なので必要なシーンだと思います。伏線回収が気持ちいい。なにより不器用な親子の心情が胸に迫りました。
ネタバレありで細かく感想を。
主人公の小鉄はクズと言うより教養がなくみみっちい男、だけど純粋で一本気なので妻の美代子が「超好き」になるのもわかる魅力があります。40すぎて「俺は夢の途中なんだ!」だの「俺もシュッとした名前がよかった!」だの言ったり父親の写真を足の親指の先でぐりぐり踏む馬鹿でみみっちいところがかわいく思えてきます。遺産を少しでも多くもらおうとみみっちく頑張る夫を決して馬鹿にしたりせず頷きながら見守る美代子の言動からモラ夫共依存関係ということではなくちゃんと対等な愛し合っている夫婦ということが感じられます。
だけど子どもからしたら嫌な父親だろうな。娘のユズキになじられたあとの小鉄の動揺を隠そうとする表情がおかしくて哀しい。
小鉄や一鉄は自分の父を思い出してしまいます。いつも不機嫌で子どもを褒めることもなく夫婦関係も良くは見えなかったけれど、裕福でなくとも家族を養ってくれたし結婚指輪は律義に亡くなる数ヶ月前入院するまでずっとつけてました(入院すると検査のため金属の指輪は外さなくてはいけなくなりました)。台風家族を観て自分の父の心情がより理解できた気がします。
主人公の両親の老老介護シーンは部屋の様子がリアルすぎて怖いくらいでした。部屋は薄暗く座椅子に変な柄のバスタオルがかけてあり、食卓には小鉢でなく白いパックのまま出された納豆とおじいさんが作ったおかずが大皿で盛られてる、マジック手書き平仮名での張り紙、オムツが見えるところに雑然と置かれている。
後半ありえないファンタジーですが泣きました。骨になっても離れない夫婦、誕生日に海、海ではしゃぐ家族、最後月子が撮った家族写真には両親の一鉄夫婦も笑顔で映っている。
私は父を看病介護看取りしましたが精神的に納得できるお別れではありませんでした。小鉄のように恨みつらみが心の底に澱んでいます。台風家族がその気持ちをファンタジーで昇華してくれたように感じました。観たあと不思議と幸せな気持ちが残りました。私も心の中で父に「また会おうな」と言いたいです。
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