劇場公開日 2022年2月4日

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「とにかくエモい『ゴーストバスターズ』」ゴーストバスターズ アフターライフ ao-kさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0とにかくエモい『ゴーストバスターズ』

2022年2月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『ゴーストバスターズ』をジュブナイル物に!?どんな作品になっているのか、期待と不安を半分に劇場に足を運んだが、なるほど、これはなかなか上手いことをやってのけた。まさかこのシリーズで笑い以外の涙が出るとは…

シリーズ初の田舎町でのお化け退治は迫力を欠かなくもないが、子供たちが主人公の冒険譚とするには人口の少ない舞台設定の方がリアリティが生まれ、子供たちが自身の力で謎を解く様は『グーニーズ』や『IT』に似たワクワク感を十分に堪能させてくれる。それでいてプロトンパックやECTO-1など懐かしい兵器を嫌味なく登場させ、正式なシリーズの系譜であることを嫌味なく匂わせてくる(消火栓の水で洗車されて登場する車体のロゴは否が応でもアガる!)。小さなマシュマロマンが多数登場するシーンは爆笑モノだ。

監督もアイバン・ライトマンから息子のジェイソン・ライトマンにバトンタッチ。ジュブナイル物に舵を切ったことで、一見かなり毛色の違う作品に見えるが、恐らくはジェイソン自身が子供の頃に観て憧れたお化け退治業者を、当時の目線のままスクリーンに映したのだろうと思うと合点がいく。

それ故にオリジナルへのリスペクトは忘れない。1作目のゴーストたちを再登場させ、最後はきっちりと過去作との紐付けをしてくるあたりが心憎い。ネタバレになるので深くは述べないが、“ゴースト”バスターズだからこその表現技法とシリーズの愛がたっぷりと詰まった演出が相まって、ラストは感動せざるを得ない。このシリーズがこんなにエモい映画になるなんて!エンドロールの後にもファンには堪らないオマケ映像もあり。最後まで席を立たずに劇場でご覧頂きたい。

Ao-aO