「大変良かったのですが……」劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] III. spring song JALBASさんの映画レビュー(感想・評価)
大変良かったのですが……
非常に良かったです。
うまくまとまっていたし、泣かせる演出も満載で感動しました。
戦闘シーンは文句の付け所は無く、ラーダーVSセイバーオルタの戦いは本当に最高でした。
ただ私個人としては、イチオシの戦闘シーンは士郎VSバーサーカー(オルタ?)戦です。
作画のクオリティが高いのはもちろんですが、士郎がメチャメチャカッコイイ!あの音楽がかかっているのも最高ですが、士郎の台詞がいいです。
ですが、最後にちょっと物足りなさを感じてしまったので4点です。
桜とアンリマユを切り離す所までは本当に完全満足だったのですが、個人的に一番期待していたイリヤとの最後のシーンが……
一言で言うと、短かったです。
長い話をまとめているので説明不足なのは仕方が無いですが、ここはもっと時間を取って欲しかった。こんな事を書くと怒られるかもしれませんが、言峰との戦闘シーンを削ってでももっと長くして欲しかったです。
天の杯の説明が足りていないし、何であれで士郎が助かったのか?何でイリヤが消えなければならなかったのか?何でイリヤがお姉ちゃんなのか?何で士郎は直ぐイリヤの名前を呼べなかったのか?原作ゲームをやっていない人には、訳が分からないと思います。
そのちょっと前に士郎がライダーの名前が分からなくなっている描写が入りましたが、これだけでは足りないと思います。もう少し事前に仕込みが欲しかった。
私は原作ゲームで、このイリヤが天の杯に至るシーンが一番感動しました。本気で泣けました。この作品の一番の肝と言っていいと思います。タイトルも“天の杯”なのですから、“もう少し何とかならなかったのか?”と感じてしまいました。少なくとも、ゲームをやった時以上の感動は得られませんでした。
ここでイリヤから士郎にこの後の“士郎の体”についての説明が無かった為に、ラストでは余計にゲームをやっていない人には分かり難い展開になってしまっています。
最初は凛が“あいつの体は無くなってしまった……”とまるで士郎が居なくなった“ノーマルエンド”を思わせるような事を言っていて、最後には突然士郎が復活しています。途中凛と桜が人形を見付ける描写が入りますが、これだけではゲームをやっていない人には何なのかよく分からないでしょう。(わざとそういう演出にしたのかもしれませんが)
不満の方が長くなってしまってすみません。
まあ、こう言う感想を持った人も居るのだと思って下さい。