「友よ！　古くからの嘘を言えないはずだ」キングスマン　ファースト・エージェント　映画イノッチさんの映画レビュー（感想・評価）

不思議な魔力を持つ僧侶:ラスプーチンと、影のボス:モートン
この２人は敵ながら天晴れ‼　あ、リフトの巨大な番人もかな

「土地を奪い、金を奪い･･･」と、劇中でも英国の愚かさを語ってはいたけれど
大英帝国たるために、今も裏工作を続ける英国
設定では「政治に任せてはおけない」と、結成された平和の組織だけど
現在でもグローバリ●ムの中心は、英国守旧派とも言われてて
その中枢を担っている組織が「The King's Trust」
映画タイトルとの不思議な名前の一致は、ある意味、空恐ろしくもある

まさか、息子コンラッドがあんな形であっけなく４んでしまうとは！
歳を召したオックスフォード公爵の離れ技は、イーサン・ハント並み？
お決まりの『秘密の部屋』の存在は、ワクワクするけれど今回は、イマイチ
第一次世界大戦時代なので、期待する方が無理かなぁ

でもヤギが、ある時は味方に、またある時は敵？になる設定は面白かったし
最高級カシミヤと繋がっていくなんてね

そして超高いところの崖の登り下りに、人力リフトなんてね ww

見どころは、やはりなんと言っても、いくつものアクションシーン
クルクルと回りながら戦うラスプーチンとのシーン
手榴弾まで使うモートンとのシーン
そして、敵から逃げるコンラッドの後悔シーン
最後に、父の万感胸に迫る『詩』のスピーチ
これが全てを物語っている
これをメインテーマにしたことに、拍手・拍手・そして拍手

『詩』
もし君が息苦しい夢の中で戦死者を乗せた荷車の後を歩いたなら
苦悶が浮かぶその白目を見たなら
罪に飽きた悪魔のような虚ろな顔を見たなら
その荷車が揺れるたびに、肺から血が泡を立てて噴き出す音を聞くなら
それは癌のように不愉快で、反吐のように苦く
無垢な者の舌に癒えない痛みを残す
友よ！そんな夢を見たなら
君は熱意を持って絶望的な栄光を追う子供に
古くからの嘘を言えないはずだ
国のために命を捧げるのは、美しく立派だという嘘を