「考察好きな人向けの作品」LOOP ループ 時に囚われた男 aさんの映画レビュー(感想・評価)
考察好きな人向けの作品
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ループものはどれも基本的に、現在のどのタイミングから過去のどのタイミングに移動したのかが明白。
しかしこの作品ではいつの間にか移動している。
更に体ごと過去に戻るパターンと記憶だけ過去に戻るパターンがあるが、この作品では両方の中間という印象を受ける。
はじめのループだけ見ると記憶が戻っているので、記憶だけ戻るパターンに思えるが、自分が複数出てくること、自分に遭遇することから考えて体が戻っている場合もある。
とはいえ体の傷とかは治っていたりもするので、体ごと過去に戻っていると考えると違和感がある。
この作品の複雑さはそこにあると思う。
したがって、この作品のループ方式はこの作品独自のものであり、既存のものには当てはまらないと考えるのが良いと思う。
ラストについても冒頭とつながるような形で終わるのでループから抜け出せていないとも思えるが、そもそも冒頭の主人公は一番古い主人公なのだろうか?
もう少し未来の主人公という可能性はないだろうか、と個人的には思った。
(その場合は将来的にまたループに巻き込まれる可能性があるということにもなりそうだが)
当然だが最終的にアンナが曲がり角で主人公以外にぶつかったように、ホームレスは主人公以外にパンを貰ったという可能性もあるので、なんとも言えない。
いずれにせよスッキリした終わりを求める人向けの作品ではないと思う。
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