劇場公開日 2019年3月2日

「カオスの沸点を超えた先にあるエンタメ、この気概は役者冥利に尽きる」疑惑とダンス たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0カオスの沸点を超えた先にあるエンタメ、この気概は役者冥利に尽きる

2022年1月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

なんかこう…「面白いことしてぇんだよ!金はねぇけど映画さぁ!!」みたいな、たぎった血を感じさせるパワフルさが堪らないよね。しかもアドリブ。流石すぎ…。柿ピー食べながら観て大正解。笑

元々『恋のツキ』から尻上がりに徳永えりのことが気になっていた。ドラマの1話分とかバイプレーヤー的なポジションで観るのも嬉しかったけど、やっぱり主演作のコレも観たかった。そう思い続けて早2年…。小村昌士は『POP!』という初長編作品を完成させ、小口健太は『成れの果て』や『あの頃。』などのバイプレーヤーで観るように。二宮健監督は『とんかつDJアゲ太郎』や『真夜中乙女戦争』のメガホンを取るなど、各方面に実りを感じいていた。そんな中で観れるとなれば、期待も上がる。でも、裏切らない仕上がり。さすがの1言。

単純に「カンナはコムラとヤッた?ヤッてない?」の堂々巡りなんだけど、良い歳した大人たちが我を見失って取り乱していく。くだらないなぁ…と思う場面はとうに過ぎると、バカバカしくて楽しくなる。しかも、ほぼアドリブで出来ているから、熱量そのままにカオスが湧き上がる。エネルギーが画面から伝わってきて堪らない…。言葉や設定を積み上げながらゴールを目指していく過程も感じられて面白い。

そんな中でもやっぱり、徳永えりは可愛い(笑)。福田麻由子も「どうでも良くない?」みたいな安い後輩ズラもハマっているし、役者を転職に感じているんだろうな…とつくづく思う。それを舞台的ではなく、映画のプラットフォームで完成させたことに何より意味を感じる。

めちゃくちゃエネルギッシュでこちらもパワーをもらえるような感覚。こちら側も頭の中で踊り狂ってた。悲喜こもごも、ダンスで忘れてサヨナラだっ!

たいよーさん。