「「しっかりしろ!長男だろ!」」天然☆生活 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「しっかりしろ!長男だろ!」
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かなりメタファーが強い作品である。そしていわゆるロマンポルノに代表されるようなエログロナンセンスのジャンルでの“エロ抜き”の構成である。それが面白いのかどうかは微妙なのだが、観終わった直ぐの感想は本当に厳しい気持で一杯だった。ハッキリ言ってくだらない低評価である。しかし少し心が落ち着いて来たとき、しみじみと今作品のくだらなさを慈しむ思いも芽生えてきたのも事実である。外来種である都会から来た家族に翻弄される悲しい男の恨みが爆発するという極めてシンプルなストーリー設定であり、そして特撮やCGの低レベルさそのものを“味”とする作りはそもそも嫌いではない。別に“リアリティ”がないからという理由で面白さを削ぐことにはならない筈だ。金色に光る必然性もないが、監督の意図がそうであるならばそれも作品。むやみに否定する程、自分だって一本筋が通っている訳でもない。夫がボンゴの反響攻撃?で頭が破裂してしまい、ましてやラストの朽ちた死体に鳥が啄むシーンも、必然性は全く感じないが、それもまたナンセンス。こういう作品も又生き存えて欲しいと思う自分もいる。しいてあげれば主演川瀬陽太の凶暴さが演出されていないことが少々寂しい。ピンク映画での凶暴さは、映画『凶暴』のあの二人と遜色ない怖さをしっかり演技されているからである。
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