「嘘が真実に、真実が嘘に」英雄は嘘がお好き KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘が真実に、真実が嘘に
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個人的には大好きなタイプの映画。コメディ要素満載の中にも考えさせる、実感させられるところが好き。
嘘って重ねる辛さ、難しさはあるがそれが時として真実に変わり得ることもあるんだよね。
もちろんそれは信頼ある立場がある者への特権。
信頼のない立場の者や、弱い立場の者がどんなクオリティーの高い嘘をついても誰も耳を傾けてはくれない。逆に言えば時として真実の話でさえ耳を傾けてくれないこともあるだろう。
この作品のヌヴィル大尉のような、信頼があり強い立場にある者だからこそ嘘が上手いように周りを信じ込ませていく。
ただ、時には真実として己の弱さを認めて許しを求めてもその時は逆に嘘だと捉えられ流されてしまうところもまた、日頃嘘をつく事による足枷となるところが面白い。
そして最後は嘘から生まれた英雄が、窮地に立たされた時に自分を奮い立たせ、真実の英雄(スケールは小さいが)になるところもまた面白い。
結局最後はまた逃げるのも人間味あって面白かった。
まぁ結局のところは嘘はよくないのだが、嘘によって大多数の者が大きく傷つかないのがこの作品の面白いところ。そして相手の立場の強さだけで、その者の話を鵜呑みにし過ぎないとこらを改めて実感させられる。
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