劇場公開日 2020年2月7日

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「悪くはない」犬鳴村 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5悪くはない

2022年7月7日
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「恐怖回避ばーじょん」も存在する本作は、ストーリー構成等は上質な仕立てになっており、豪華なキャストで脇を固めていることも相まってか、見応えのある作品であった。やはり日本家屋のシーンは何もなくとも怖く思えてしまう。これはJホラーならではの空気感であり、本作でも少なからずそれを感じることが出来たのは嬉しかった。
犬鳴峠は今でも実際に道路の通っている峠道だが、福岡県では有名な心霊スポットだ。言わば都市伝説なのだが、それを題材にストーリーを膨らませた物語として見ると、ややダークファンタジー的作品に寄っている様に思えるが、犬鳴村の住人らの歴史や無念感、怨念など主人公の目線を通して上手く描いていると思う。

だが、肝心の恐怖演出がネタとしか思えない様なものであり、ガチガチのホラーを期待していたこちらからすると残念だった。霊自体は特にキャラクター化することなく、至って普通の描き方だったが、あの犬踊りみたいのは正直いらない。その様な演出が「呪怨」「リング」の新作でも乱発されるから近年のJホラーは終わっただの、怖くないだの何だかんだ言われるのでは無いか。だが興行的には悪くない数字だったため、しばらくはこのスタンスでやっていくのだろう。残念。

Mina