「もはやミステリーでは?怖がらせるより分かりにくいカットで進む村の謎」犬鳴村 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
もはやミステリーでは?怖がらせるより分かりにくいカットで進む村の謎
『樹海村』公開記念で放映されたので、テレビで拝見。家族で観たことで整理できるところも多かっただけに、ひとりで観ていたら割と惨事だったかも。
どことなく伏線を撒いており、それが終盤にかけて大いに機能することもあってか、ホラーというよりもミステリーな要素が強かった。昼の場面も多く、怖がらせるよりも「なぜ呪われた村と言われるのか」みたいなことが軸になっている。ホラーにしては全体的なメッセージもぼんやりしている他、難解なシーンも多数観られた。特に、現代から過去へ遡るのに、カメラ長回しで行くのはいかがなものかと思う。時間軸ぶれぶれで、クライマックス前に一時停止して整理した上からようやく分かった程度なので、こんがらがったまま行きそうなほど。それでも、怨念と村の呪いを問いかけるようなゾクゾクは楽しめたし、余韻が割と来た。
108分という長さで、スパッと終わる今作。130分もある『樹海村』では、どんな風にテーマと展開を見せられるのか。少しばかりの期待をしてみる。
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