「怖さは置いておいても微妙」犬鳴村 アニマさんの映画レビュー(感想・評価)
怖さは置いておいても微妙
怖さの視点だと、すでに色々とやりつくされているので、見る側も慣れており、Jホラー独特の怖さは感じられなかった。
単に急に「わっ!」っとやって脅かすよりも、恐怖としての怖さが欲しかった。
ただ、これは単純に慣れの問題もあると思うし、自分側も年齢的に鈍感になっただけだな側面もあると思うので、映画館で日本のホラーをみられただけで満足かなとも思う。
ただ、劇場公開はされないようなB級作品ならまだくも、映画館で上映する作品であれば、もう少しがんばってほしいと思うところも多かった。
意図的な理不尽なのかもしれないが、感動的な要素を詰め込もうとした部分は台無しだと思う。
最後に殺されるお兄さん。ひ孫のはずなのに何故?
父親があの場にいて殺されるなら理解できるけど。
最後はひいおじいさんと、ひいおばあさんに見守られているけど、お兄さんを殺した人だよね。
お兄さんの友達はあまり悪い事していないのに殺されたけど、犬鳴村の人達が殺されたこととは何の関係もないので、犬鳴村の人たちが被害者であると同時に悪者にもなるので、犬鳴村の人たちも可哀そうとは思えない。
主人公を見守っているはずの、ひいおじいさん(本当に血のつながりがあるのかは断定できないかかもしれないけど)も、主人公を守っていたとは言い難い。
登場人物の誰にも感情移入できなかったから、死んでほしくないような人もいなかったし。
深い内容にするつもりがなかったのであれば、最初から怖さだけを追求すればよかったのではないかと思う。
それでも、ひさびさに日本のホラー作品が上映されたことは喜ばしと思う。