天気の子のレビュー・感想・評価
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「主体性」を通して見る世界へ
なんとなく、気づいたら周りに広がっていた世界。
選ばずとも与えられていた物事のすべて。
それは気づく前から変わらずあったものだとして、果たしてこのままでいいのか。もう一度自らの手で選別しなおす行為は、以降の人生の質を大きく変えるはずだ。
ただ「知っている」だけの世界から、自ら「納得して受け入れる」世界へ。
疑問を持ち、選別しなおす主人公はすなわち、与えられてばかりの幼少期を抜け出し、主体となって取捨選択する大人へ変容してゆく。物語はその一部始終を「変容者の主観視点」で捉えたがゆえのファンタジー要素が秀逸と見る。
雨の描写もいいけれど、雨音も聞きごたえありだった。
音楽はよかった。映像も綺麗だった。
大人が悪者。大人は信じられない。大人は頼りにならない。このメッセージ性の強さに、こんなの夏休みにやっていいのかなって寂しくなった。
ひなとほたかの恋愛は結構ゆっくり描かれていてよかったけど。
音楽も映像も綺麗だったけど、それ以外、ストーリーは全然心に響かない。
甲乙つけ難い面白さ
自分勝手
主人公が自分の都合や欲望を中心に動き回るので周りが振り回され続ける。
「若いなぁ」を完全に通り越してる。
この後先を考えなさはヤバイですよ、流石に見ていて不愉快さを覚えるレベル。
主人公が走ってる時など、どういう感情で見ればいいのこれ?ってすごく冷めた感情だった。
そして拳銃を須賀に向けた時は、本当に失望した。
お前、それは無いだろ…。
ビジュアルすら初期アバター並みの特徴のなさなのに、一体どこに主人公の魅力があるのか。
観衆に想像を膨らませる余地を与える作品というのは、見た人が様々な考察をし色んな見方をするので面白いと思う。
みんなが自分の意見を話したり、他の意見を聞いたりしたいから、よく話題にもなるし。
しかしこの映画はそういった余白とかじゃなくて、単なる説明不足による消化不良。
主人公になんの信念があるのか、この映画からはただの若さゆえの反骨心的なものしか感じられなかった。
そうなると途端に弱くて脆いものに感じる。実際最後は帰ってるし。いや、なんだったの?君がちゃんとしてれば東京も無事だったし何も起こらなかったよね?そんなくだらない理由で東京の一部を沈没させた理由が正当化されて良いわけなくない?
やはりここの説明は絶対に省いたり想像にお任せしますスタイルでぼかすべきではなかった。
重ね続ける犯罪行為も過剰すぎて何でここまで…という感じ。残念。
オーソドックスな素晴らしい映画
タイトルなし
タイトルなし
監督に畏敬の念を感じた大傑作
陽菜の能力、
日本の長雨、
ラストシーン。
全てを少し極端にとがらせて表現しているだけで、
特別なことは何もない。
1つ1つは日常に根差した事柄だ。
そのため、地に足がついた力強い物語が作られている。
そして、それらが集まることで化学反応が生じ、
とてつもない物語がつむぎ出されている。
とても面白く、感動した。
最後の陽菜の祈るシーンには涙した。
東京が昔海だったことを暗示する地名としての
浜松町のチョイス、
新宿から併走した山手線と総武線が分かれる
代々木駅への監督の愛、
東京になじみのある人にとって
そそる設定が随所にある。
それだけではない。
“君の名は”の大ヒットで
監督の肩には大きなプレッシャーがのしかかっただろう。
それをはねのけて
こんなにも素晴らしい作品を提供した監督には
畏敬の念しかない。
“君の名は2”のような作品だったら
失望しただろう。
そんなことをする人ではないと
作品で証明することに大成功している。
今後、監督の作品を待ちわびることだろう。
今から次回作、次々回作が待ち遠しい。
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