劇場公開日 2019年7月19日

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「やっぱり新海誠はこうでなくっちゃ」天気の子 あふろざむらいさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5やっぱり新海誠はこうでなくっちゃ

2024年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

新海誠の最初の作品「彼女と彼女の猫」は、マンガ「ヨコハマ買い出し紀行」にも似たおだやかな感じが好みだった。

その後も新海誠作品は観続けている。
そんな自分にとって「君の名は」は、「主人公が元気」という点で新しい新海誠を観た思いだったが、同時に「背景が雑」と感じた作品でもあった。あの作品はテーマを深めていくというよりはミュージックビデオやコマーシャルのように、音楽と映像で観客の感情に揺さぶりをかけてくる、「映画」というよりは「映像体験」と呼びたくなる作品だった。
そんな評価をしていたので、今回の「天気の子」がどんなものなのか、かなり気にはなっていた。

映画館で観た感想としては、「前作で学んだことを継承しつつ、以前の新海誠作品に寄せてきた」というイメージ。雲や雨、都市といった要素を思い切り描き込んできたのは嬉しかった。やっぱり新海誠はこうでなくちゃ、みたいな。

「君の名は」で展開したジェットコースターみたいな作りは少し弱まったが、感情表現が大袈裟なのは前作同様。観客が感情移入しやすい作品になっている。

ネタバレになるので具体的なことは書かないが、いくつか疑問点があったのはも、前作同様といってよいだろう。

それはともかく、新海誠ファンなら観て損のない作品だと思う。

あふろざむらい