「新海監督の青春ものとは合わない」天気の子 waisighさんの映画レビュー(感想・評価)
新海監督の青春ものとは合わない
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。ようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。 彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。 そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女・陽菜に出会う。彼女には、不思議な能力があった。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――、というストーリー。
映像、演出、音楽は新海誠の世界観で美しい。雨の質感だったり雰囲気の表現については非常にクオリティが高い。
しかし、褒められるのはそれぐらいで話の筋、登場人物については疑問だらけ。
まず大人を愚か者にし過ぎている点。警察は高校生何回逃げられるのか。終いには小学生に逃げられ、銃を持つベテランが体当りされている。子供の目線=大人を悪者にする、の展開が続きすぎて飽き飽きする。
また、穂高の状況理由や陽菜達の現在に至るまでの境遇なども一切描かれないのも共感できない。結局最後まで島を出た明確な理由もないままなので何がしたいのか全くわからない。
最後のシーンのセリフも全くピンとこないまま終わるのでずーっと置いてけぼりのままの中途半端な気持ちでエンド。
個人的には秒速5センチメートルは好きなので、新海監督の青春ものとの相性が悪いのだろう。
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