「小学生に見せれない映画だったんですか」天気の子 さりさんの映画レビュー(感想・評価)
小学生に見せれない映画だったんですか
小4の娘が楽しみにしてたので見ました。R指定ついてのかなー、知らないですが。夜の街や風俗や、必要ですか?最後はラブホに泊まってませんでしたか?セクシーシーンもあるし、子供にいちいち愛人やボーイや言葉の意味や内容を聞かれて、親として最悪の2時間でした。君の名はは、純粋な映画だったので家族で見れましが、もうこれは見ないですね。
内容を全然知らずに、ただ話題になったアニメ→ 子供向けと思い込んで見たのですね。ラブホ、拳銃所持、都会の汚さの描写は、現実社会の子供の貧困や、それに目を向けず子供に寄り添おうともしない大人達に追い詰められ、意図せず犯罪に巻き込まれていく子供達の危うさ、社会問題を描いています。天気という環境問題、これまでの大人達が生んできた結果を背負わねばならない未来に生きる子供達。見ていてわかりませんでしたか?
前作「君の名は。」大ヒットした一方で「東京が綺麗すぎてリアルに見えない、現実は汚いのに」「何の代償も無く救ってハッピーエンドなんて軽薄」と強く批判されたようで、監督は今作でそこを意識して作っています。汚れた都会の片隅で捨て猫のように、ひっそりとただ懸命に生き抜こうとする子供達。
心通じ合えた大切な人の命を、人柱として犠牲にすれば世界は元に戻ると言われたら、あなたはその命を差し出すのか?人一人の命の重さは地球の重さと同じ、そんな言葉があったはずだが、自己犠牲が尊ばれる世間で、人の命を選ぼうとすることは、生きたいと願うことは罪なのか? 選択を迫られる、考えさせられる作品です。
表面上しか見ないと、作品の奥深さに気づけません。
子供向けとは言えないと思います。主人公と同じ高校生以上向けの内容でしょう。主人公が小説『ライ麦畑でつかまえて』を持っていたことからも、汚れた社会や大人達への反抗と、汚れた世界の中でもたった一つの美しい光をさがそうとする話だとわかります。
作品を批判するよりも、情報化社会の中で自分できちんと情報を取捨選択することが大事です。人気の『鬼滅』だって、人気あるから良い作品と思い込んで子どもに見せたら、残酷な場面が多過ぎて驚いた、という人も少なくないでしょう。お子さんがもう少し大きくなってから、作者の描きたかった美しさや優しさ、伝えたかったメッセージを理解してくれれば良いのですが。子供に見せて失敗したと感じたのなら、それを失敗で終わらせず、説明を補足して、作品から何かを学びとる目を育てるのが大人の役目です。がんばってください。