「いつの間にか若さを茶化したりバカにしたりするような大人になってしまったのかと反省」天気の子 有無さんの映画レビュー(感想・評価)
いつの間にか若さを茶化したりバカにしたりするような大人になってしまったのかと反省
穂高が「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を持って家出しているというだけで、(少し渋すぎるが)若いな~ニヤニヤしてしまい。その後、いつの間にか若さを茶化したりバカにしたりするような大人になってしまったのかと反省した。
全体的な感想もそんな感じ。
漠然とした理由だけで家出する穂高に、手をさしのべる行政すら拒否し綱渡りな生活を続ける陽菜。視野が狭く、周囲に迷惑をかけた、馬鹿な二人の暴走。
でも、大人になればちゃんとした人間になって望みは叶うのかといえば、須賀や夏美のように一見頼りになるように見えて、実は頑張って自分を押さえこんでいるのに上手くいかない妥協だらけの大人も多い。
そんな大人に「大人になれよ」と言われてすんなりなるだろうか。
暴走し街中を掻き回した二人が、エピローグでは落ち着いて自分の居場所や将来を見いだし、少しずつ社会に歩みだすまでの様子を見守っていて。それまで、見守ったり叱ったり反発されたり社会的な責任を引き受けたりするのも大人の役割なのかもしれないなと思った。
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