「映画館で観る価値有り」天気の子 ryoさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館で観る価値有り
前作同様メインターゲットは、ティーンを中心に20代あたりまででしょうか。
それを、成熟した大人達がハードルを上げて鑑賞して落胆し、意気揚々と批判しているのが目に付いたのでレビューします。
まず映画館で観る価値があるかどうか、といえば、あります。背景やエフェクトの美しさは日本のアニメーション随一だからです。
ではストーリーはどうか。起伏は少ないがコンセプチュアルで飽きさせない。感心するような伏線回収はないが、一章一章、丁寧に書かれている。台詞に気にかかるところがあり不自然な点はある、しかしそれがリアルさを引き出していたりします。
無駄な説明を省いたことによる情報不足のところもあるが、それがあると却って説明的になり過ぎる部分であり、そのあたりのサジ加減は考えられています。
声優陣はどうか、酷評されている本田翼は悪くないし、むしろキャラクターに馴染んでいました。逆に浮いていたのは小栗旬や梶裕貴で、声に特徴がありすぎるせいか、ミスマッチだった。
若い層に向けた青臭さは変わらずにありながら、それでも大人でも新鮮に楽しめる作りにはなっています。映像に散りばめられたスポンサーの影は、確かに気になりました。
マイナスポイントはいくつも目に付きます。しかし、その分を差し引いても新鮮な映像体験には、レイトショーならまあいいかなという満足度でした。
総合的には74点くらいですかね。前作は83点くらい。
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